【UFC】レジェンドファイター、GSPの復活 豪華3大タイトルマッチで燃え上がる!

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大器晩成マイケル・ビスピン、舌戦では圧勝

 受けて立つ王者ビスピンは、お得意のトラッシュトークがいつも以上にさえ渡る。

 GSPがかつて、エイリアンに拉致されることを常に警戒して暮らしていると明かしたことを揶揄(やゆ)したビスピンの口撃はこうだ。

「GSPが姿を消したのはヘンドリックスに頭を殴られ過ぎたせいで、エイリアンに拉致されたと勘違いしたからだろう。お前が今日、電波の受信を防ぐためのアルミ箔(はく)の帽子を被っていないのは驚きだ。今回、オレはお前のことをコテンパンに殴りつける。お前はついに、自分がマザーシップに連れ去られたと勘違いすることになる」

「ヤツの身体は見たこともないほど肥大化しているが、それでもオレがこれまで戦ってきた選手の中では最小サイズだ。オレはライトヘビー級で15勝0敗(本人談)、ミドル級では世界チャンピオン。それに引き換えヤツは肥満体のウェルター級にすぎない」

「お前の試合はいつも、ジャブ、ジャブ、ダブルレッグ・テイクダウン。だからみんな退屈して寝てしまう。オレもコーヒーを飲んで頑張るんだが、やはり寝てしまう」

「試合中のGSPより、クリスマスショッピング中の女房の方がよほどアグレッシブだ」

 過小評価されがちのビスピンだが、UFC戦績26試合目での戴冠という史上最も晩成の王者で、38歳にして現在5連勝と好調だ。イギリス出身の唯一の王者が、GSP復活祭を台無しにすることをもくろんでいる。

コーディ・ガーブラント、因縁戦を制し王者の証明なるか

女子ストロー級王者ヨアンナ・イェンドジェイチェク(ポーランド)にローズ・ナマユナス(米国)が挑むタイトル戦も組まれた 【Zuffa LLC】

「UFC 217」ではまた、バンタム級タイトルマッチ、王者コーディ・ガーブラント(米国)対挑戦者T.J.ディラショー(米国)の因縁の一戦も行われる。かつてはチーム・アルファ・メール(TAM)で同門だった2人だが、ディラショーの離脱をきっかけに抗争が勃発(ぼっぱつ)。

 ガーブラントが「カリフォルニアを離れ、コロラドも離れ、お前はまるで街角に立ってジムを渡り歩く商売女だ」とこき下ろせば、ディラショーは「少なくともオレはお前と違って新しいことを学んでいる」と応戦。熱は高まる一方だ。

 背後では「ディラショーがTAMのチームメイト、クリス・ホールズワース(米国)をわざとケガさせたらしい」といったうわさから「ガーブラントはかつてスパーリングでディラショーをノックアウトしたらしい」などとささやかれている。虚実ない交ぜのバックストーリーに加えて、両選手の実力や勢いも踏まえると、ファイト・オブ・ザ・イヤー級の激戦も期待できる、マニアにとっては裏メインといってもいい垂涎(すいぜん)のカードだ。

 さらに女子ストロー級王者ヨアンナ・イェンドジェイチェク(ポーランド)にローズ・ナマユナス(米国)が挑むタイトル戦も組まれた。イェンドジェイチェクは今回勝つと、ロンダ・ラウジー(米国)の持つ女子のタイトル連続防衛記録(6回)記録に並び、名実ともに絶対女王の称号を固める。

 この他、ジョニー・ヘンドリックス(米国)、スティーブン・トンプソン(米国)、ホルヘ・マスビダル(米国)ら人気選手も登場する好カードぞろいの「UFC 217」を震えて待て!

(文:高橋テツヤ)

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