ソフトBは大成功、楽天は緊急補強失敗 途中加入した助っ人の貢献度を診断
6月9日のデビュー戦ではホームベースを踏み損ねて“幻のアーチ”となったマレーロだが、その後も長打力を発揮し13本塁打を放っている 【写真は共同】
マレーロ◎、ペーニャ◎、サントス△
その中で最も欠かせない存在となっているのは、オリックスのマレーロだろう。ロメロの離脱によって緊急補強されると、6月9日のデビュー戦で京セラドーム大阪の左中間スタンドにボールを放り込みながら、ホームベースを踏み損ねての“幻のアーチ”でつかみはOK。翌日に正真正銘の来日初本塁打を放つと、その後もパワーと確実性を兼ね備えた打撃で、ここまで59試合に出場して、打率3割0分5厘、13本塁打、35打点の好成績。日本での生活にもすっかり順応し、来季以降のさらなる活躍も期待されている。
2012年から4年間、3球団で計71本塁打を放ったペーニャも、新たに加入したロッテでさび付かない長打力を披露。6月16日に登録されると、徐々に調子を上げながら8月は「4番・DH」として月間7本塁打とアーチを量産。ここまで51試合に出場して打率2割7分6厘、9本塁打、26打点。彼が開幕時からチームにいれば、現在の順位も変わっていただろう。
同じくロッテには5月末にサントスが加入した。キューバ代表としてWBCでも披露した“走り打ち”にダイナミックな外野守備でファンの心をつかんだが、成績的には8月以降に下降線をたどり、63試合で打率2割5分、3本塁打、8打点、5盗塁をマークしているが、盗塁死も4回とスピードを生かしきれていないのが現状だ。
鮮烈デビュー弾のバティスタの評価は?
その広島を追いかける阪神に加入したロジャースも、デビュー3試合目となった7月21日のヤクルト戦で2ラン2発の3安打5打点の大爆発。同23日からは4番として存在感を見せてきた。だが、徐々に快音から遠ざかり、ここまで34試合で打率2割4分5厘、4本塁打、21打点。奇跡の逆転優勝、その後のCS突破へ向けた戦いの中で、自身の評価も固まってくる。
ヤクルトのリベロも、存在感を見せている一人。こちらもデビュー3試合目の7月25日の中日戦で来日初アーチを含む3安打2打点と活躍。8月6日から3試合連続本塁打をマークするなど、ここまで36試合で打率2割5分4厘、6本塁打、20打点とまずまずの成績。「開幕前から在籍していれば、あるいは……」と思わせるスイングを見せている。