藤原&小園の2年生コンビが機能 U−18野球W杯キューバ戦リポート

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8回、この日2本目のタイムリーを放った小園。2年生内野手が大会を通じて躍動している 【写真は共同】

「第28回WBSC U−18ベースボールワールドカップ」(カナダ・サンダーベイ)のオープニングラウンドの第3戦が日本時間4日に行われ、侍ジャパンU−18代表が7対2でキューバ代表に勝利。2勝1敗と白星を先行させた。

2番手・田浦の好投光る

 前日は0対4の完敗を喫した日本。この日は、藤原恭大(大阪桐蔭)、小園海斗(報徳学園)の2年生コンビで1、2番を形成し、捕手には中村奨成(広陵)に代わって古賀悠斗(福岡大大濠)をスタメンに抜てきした。

 初回、先発・山下輝(木更津総合)が四球と内野安打から1死二、三塁のピンチを背負いながらも無失点で切り抜ける。その裏、1番・藤原の二塁打の後に2番・小園が振り逃げで無死一、三塁にすると、相手のパスボールの間に藤原が先制のホームイン。さらに3番・安田尚憲(履正社)がヒットで続き、4番・清宮幸太郎(早稲田実)がライトへ犠牲フライを放って2点を先行した。

 3回、ここまで2戦2勝のキューバも反撃に出る。1死からヒットと四球で一、二塁として、4番・ファドラガのライト頭上を越えるタイムリー二塁打で同点。しかし日本はその裏、再び藤原、小園の1、2番コンビからチャンスをつくり、安田が敬遠で無死満塁となった後、清宮がライトへ2打席連続の犠牲フライで勝ち越し成功。さらに1死一、三塁から櫻井周斗(日大三)がバットを折りながらもセンター前タイムリーを放って、2点のリードを奪った。

 6回には無死一、二塁のピンチを山下から田浦文丸(秀岳館)への継投でしのぐと、その裏に7番・古賀のヒットから8番・丸山和郁(前橋育成)、9番・西巻賢二(仙台育英)が小技、俊足を駆使して出塁。1死満塁から藤原の併殺崩れと小園のタイムリーで計2点を挙げ、貴重な追加点となった。

 終盤は雨と風で荒れたコンディションとなった中、田浦が8回2死満塁のピンチを無失点で切り抜けると、その裏に2死一、二塁から小園がこの日2本目のセンター前タイムリー。7対2と点差を5点に広げると、9回は3番手・清水達也(花咲徳栄)が2四球で走者を背負うも、最後は併殺打に打ち取りゲームセットとなった。

 藤原、小園の1、2番が2人で計4安打2四球の4得点3打点と機能し、チーム全体では計9安打で7得点。投手陣では2番手・田浦が2回3分の2を1安打無失点5奪三振の好投を披露。通算2勝1敗として、次はオランダとの戦いに挑む。

試合後コメント

2番手としてマウンドに上がった田浦。直球とチェンジアップのコンビネーションが冴え、2回3分の2を無失点に抑えた 【写真は共同】

■小枝守監督「オーダー変更が当たった」

――今日の試合を振り返って

 昨日落として、今日は選手も必死にやっていたと思う。とにかく日本の野球をやろうということで、今日はひとつになれたと思います。

――その中で日本らしさも出せたのでは?

 最初から言っているように、上位、下位が動いて、軸でしっかりとかえすという形をどうしてもつくりたい。下位のバッターでかき回すことが少しずつできている。あともう少し、機動力ですね。

――今日は2年生の1、2番コンビが良い働きをした

 オーダーを代えたのが今日は当たったと思います。

――投手陣に関しては?

 田浦君の働きが非常に光っている。先発を引っ張るところまで引っ張っていきますけど、その中で冷静に自分のペースを崩さずに投げていると思います。

――昨日敗れたが、今日の勝ちでまたいいスタートを切れた。明日以降に向けて

 崖っぷちなので、後ろを振り向かないでいきました。ひとつひとつ、精一杯やろうということだけなので、常に明るくフレッシュにいこうと思っています。


■清宮幸太郎「チームも自分も切り替えが大事」

――昨日アメリカに敗れて、今日は大事なゲームだった

(アメリカ戦は)チームとしても個人としても課題の残る試合でしたけど、それを踏まえてしっかりとミーティングもしてきたし、反省する部分を今日はしっかり立て直すことができたかなと思います。

――キャプテンとしてどのような声をかけて試合に臨んだのか?

 まずは気持ちの面で、アメリカ戦では負けてしまったという部分。それと一瞬の声かけ。声を出すというところでしっかりやっていこうと話をした。初回の入りもすごくみんな声が出ていましたし、その後もすごく積極的にみんなが声を出してくれていた。今までにない雰囲気だったかなと思います。

――2本の犠牲フライを放ったが、個人のバッティングに関しては?

 いや、全然ダメですね。調子の悪い時の自分が全部出てるな、と。体が開きまくって、訳わかんなくなってます。

――その中で迎える明日の試合へ向けて

 連戦が続くので、チームのみんなも切り替えが大事ということを言っている。それは自分も同じだと思うので、しっかりと切り替えてやっていきたい。昨日負けて、今日しっかりいい勝ち方ができたので、敗戦を忘れることなく、しっかり確実に勝利を取って行きたい。


■小園海斗「今日も楽しく野球ができた」

――今日は2番で起用された

 9番というところを任されていたんですけど、自分としても上位を打ちたいと思っていた。守備で最初は活躍しようと思っていたんですけど、いい形で打席の中に入れて結果も出せた。今日は2番に起用されていい結果が出たのでよかったです。

――3安打2打点の活躍だった

 三振したというのが自分の中では悔しいんですけど、修正できたのが今日は良かった。

――レフト方向へのバッティングが光ったが?

 やっぱり外が多いということで、(体を)開かずに素直に返して行こうということで強い打球を打てたので良かったです。

――藤原との2年生コンビの1、2番だが?

 中学校(枚方ボーイズ)の時に一緒にプレーして、1、2番を組ましてもらって、今日も楽しく野球ができたので良かったです。

――3試合連続安打となったが好調の要因は?
 
 やっぱり絶対に打つという気持ち。気持ちで負けないようにやっている。気持ちが一番大切だと思います。

――ムードメーカーの役割も担っているのでは?
 
 やっぱり2年生が声を出して行けばチームも盛り上がると思う。明日からも厳しい戦いが続きますけど、自分の状態もしっかりと見て、球場の状態などもしっかりと見て、いい感じでやっていければと思います。
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