秋の最速王へ注目の一戦キーンランドC データ班の推奨穴馬はノボバカラ

JRA-VANデータラボ

キーンランドCの前走レース別成績(2010年以降の札幌開催)

表4 ※11年まで行われていたUHB杯(函館)を除く。 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4は前走レース別成績。函館スプリントS組が14年ローブティサージュら最多の3勝をあげている。昨年は2・3着が該当しており、12年を除いて毎年1頭は3着以内に入っている。その他ではアイビスSD組から12年パドトロワ、NHKマイルC組から昨年のブランボヌール、TVh杯(1600万下)組から一昨年のウキヨノカゼがそれぞれ勝利している。ウキヨノカゼのように前走1600万下組は【1.1.1.4】で複勝率が高いが、今年は出走馬がいなかった。

 また、勝ち星こそないもののCBC賞組が好相性。ただ、この組の3着以内馬3頭はいずれも古馬重賞で連対した経歴があった。なお、出走数最多のUHB賞組は3着以内馬なしと苦戦傾向にある。

函館スプリントS組の前走着順別成績(2010年以降の札幌開催)

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表5は表4で示した函館スプリントS組の前走着順別成績。黄色で強調したようにこの組の好走馬はいずれも前走で3着以内に入っていた。前走で力を見せていた馬が同じ洋芝で続けて好走するパターンなのだが、今年の函館スプリントSが超ハイペースからの差し競馬となったために例年のパターンと異なる可能性は考えたい

キーンランドCの前走上がり順位別成績(2010年以降の札幌開催)

表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表6は前走上がり順位別成績。前走で上がり最速だった馬が一昨年のウキヨノカゼら5勝と勝ち切る傾向が強い。連対率・複勝率ともに高く、単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。

 なお、前走上がり2位では3着以内馬がおらず、やはり上がり最速馬だけをチェックしておきたい。

キーンランドCの前走からの間隔別成績(2010年以降の札幌開催)

表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 最後に表7は前走からの間隔別成績。好走馬は中4週〜半年の間に集中している。特に前走から中4〜8週の馬は一昨年のウキヨノカゼら4勝をあげ、連対率・複勝率ともに高い。中9〜半年の馬は昨年のブランボヌールら2勝で、昨年の1〜3着馬など近3年の3着以内馬9頭中6頭が該当している

 なお、中3週以内の馬、特に中2週以内は3着以内馬がおらず、苦戦傾向にある。

結論

表8 ※フルゲート16頭。除外対象馬なし。 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 今年の出走予定馬は表8のとおり。

 昨年の2着馬で阪神Cを勝利しているシュウジが格上的存在なのだが、前走の函館スプリントSでは暴走気味にハイペースで飛ばして失速して10着。複勝率が優秀な4歳馬ではあるが、気性的な面を考えても主軸には推せない。

 当コラムで推奨したいのは3歳馬モンドキャンノ昨年の勝ち馬ブランボヌールモンドキャンノは前走NHKマイルC9着も先行して持ち味が発揮できなかった。京王杯2歳S、勝ちと重賞勝ちがある3歳馬。カレンチャンなどこのレースでも実績がある安田隆行厩舎で、スプリンターズSへ向けて狙ったローテーションといえそうだ。先行策でなく、本来の差す競馬ができれば好勝負になりそうだ。

 ブランボヌールは複勝率が高い4歳馬。近3戦はいずれも着外と成績こそ出ていないが、昨年のキーンランドCを含めて洋芝では3勝と適性が高い。前走も先行して9着だが、それほど負けておらず、今回は狙い目となりそうだ。

 ソルヴェイグは前走ヴィクトリアMで5着と好走。本来のスプリント戦に戻って好勝負できるだろう。穴では前走函館スプリントSで上がり最速を出したノボバカラ。前走が初芝だったが、対応できていた。イッテツをはじめUHB賞組、バーデンバーデンCを勝利したフミノムーンなどの前走オープン特別組は苦戦傾向にあり、評価を下げたい。ネロもアイビスSDで見せ場がなく、まだ復調途上だろう。

文:ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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