柳田悠岐が三冠王以上に掲げる目標 「優勝争いでプレーする喜びを出したい」

週刊ベースボールONLINE

最後までケガなく、試合に出続ける

石川(写真右)ら若手投手陣の活躍に対し、「純粋にスゴイこと」と目を細める 【写真:BBM】

 今季も熾烈(しれつ)を極める首位争いの渦中にいる。覇権を争うライバル・楽天との直接対決を10試合残していること、楽天の残り試合がソフトバンクより9多いこともあり、勝負は最終盤までもつれるはずだ。日本ハムに優勝をさらわれた昨季の雪辱を果たすため、コンディションを最重視して日々を過ごす。

──首位争いをする今年の楽天の強さをどのように感じていますか。

 やっぱりピッチャーがいいですよね。先発、中継ぎ、抑え、みんな素晴らしいピッチャーです。攻撃面もどこからでも点が取れる打線なので、投打のバランスがバチッとハマっている感じだと思います。

──岸孝之投手と細川亨選手の加入が昨季からの戦力的な変化です。

 そこが影響しているというよりは、元からの強さだと思います。ケガ人を出しながらも、みんながカバーし合えるからこその強さだと感じています。

──今季はここまで楽天と15試合を戦って6勝9敗。楽天戦のチーム打率が2割4分3厘と苦戦する中で、柳田選手個人では4割4厘と成績を残しています。

 チームごとの対戦打率についてはめぐり合わせのものです。準備不足で結果が出てないとかなら問題ですけど、やることをやっている中でたまたま出ている結果だから気にすることはないですね。ただ、直接対決がたくさん残っているので、優勝するためには楽天に勝っていかないと。絶対勝ちたいですね。

──自チームを見れば、特に投手陣に故障者が出てきた中で、若手の台頭が目立ちます。柳田選手の目にはどう映っていますか。

 石川(柊太)とか松本(裕樹)とか、これまでの経験がない投手が一軍で結果を残しているのは純粋にスゴイことです。いきなり結果を出すのは自分にはできなかったことなので、尊敬しながら後ろから見ています。テンポも良くて守りやすい。

──チームとして2年ぶりの優勝を目指す中で、個人的な目標は?

 それは最後まで試合に出続けることです。

──われわれを含めたメディアが言わせた要素が多分にありますが、一昨年の「トリプルスリー」、昨年の「40―40」のような具体的な言葉が今年は聞こえてきません。

 そうですね、言わされましたね(笑)。でも、トリプルスリーはずっと目標にしていたことです。今年はケガせずにずっと試合に出て優勝することだけなんで、個人的なものは本当にありません。去年はケガをして最後を戦えなかったので、今年は優勝争いしているチームの中にいられる喜びというか、そういうものをグラウンドで出したいと思います。一戦一戦、頑張るだけです。

(取材・構成=菊池仁志、菅原梨恵 写真=湯浅芳昭、佐藤真一)

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