平井コーチ「こっそり狙っていた」 愛弟子・大橋の銀メダルに笑顔=世界水泳
大橋悠依(左)が女子200メートル個人メドレーで銀メダル。優勝はカティンカ・ホッスー(中央)、3位はマディソン・コックス 【写真:ロイター/アフロ】
競泳チーム第1号となったメダル獲得に、大橋を指導する平井伯昌コーチも「正直に言うとこっそり狙っていました」と笑顔。「8秒台は出ると言っていましたが、それを上回って7秒台まで出してくれました」と予想を超える愛弟子の活躍に目を細めた。また、競泳2日目でのメダル獲得に「ここで取ったのはすごく大きい。後のレースでも『いけるだろう』となりますし、これで火が付いた選手もたくさんいると思う」と“波及効果”に期待を寄せた。
以下は、レース後の平井コーチのコメント要旨。
(予選、準決勝で力を温存させた?)そんなことはないですね。ただ、(第1泳法の)バタフライを『27秒でいける力があるぞ』と言っていたんですけれども(準決勝までで)なかなかいかなくて。でも練習ではすごく記録が上がっていました。400が(大橋の)メーンではありますが、(大会の)一番最初にくる種目なので気持ちをのせるためにも2個メに合わせた練習もやっていました。予想を上回ってくれましたが、あんな力があるんです。
(全泳法でベストラップだが、特に良かったのは)昨日(現地時間24日)の準決勝もそうでしたがブレスト(平泳ぎ/第3泳法)です。バッタ(バタフライ)、バック(背泳ぎ/第2泳法)はもともと良くて、穴があるとしたらブレストでした。昨日の(150メートル通過タイムの)1分38秒台もベストラップで、それをさらに1秒近く上回っている。(タイムが上がった)一番の要因は前半で怖がらずに入れたことです。ブレストがあそこまでいくと、4個メの平泳ぎのラップも面白いなと思います。
(大橋をレースに送り出す時にかけた言葉は)月と2人でいたので、ちょこちょこ(個別の会話)はせずに、1990年代(生まれ)が並んでいるから、『90年代には全部勝ってこい!』って言ったら『そんなのできません』と言っていました。(優勝したカティンカ・)ホッスーは80年代だし、月は2000年代だからと冗談を言っていました。(本人たちにメダルの)可能性は十分にあるとは話せないです。でも、月も惜しかったんですよね。2人には『狙える』とは言わないですけれども、こっそりと(裏で)言っていました。招集所の前で円陣を組んで送り出しました。
(2日目もメダルなしに終わりそうだったが)それは大きいです。みなさんの前で『大橋(メダル獲得の)可能性ありますよ』と事前に言わなかったのはちょっとずるいのですが、そんな言えるようなレベルではないので。ただ、こういう状況になってきたら自然と注目されるし言えますが、ここで取ったのはすごく大きいですよ。意外かもしれませんが、後のレースでも『いけるだろう』となりますし、これで火が付いた選手もたくさんいると思うので良かったと思います」
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