連載:初めてのセイバーメトリクス講座

もうOPSは怖くない! 初めてのセイバーメトリクス講座(1)

カネシゲタカシ

打者の指標でもいろいろあるんです

セイバーメトリクスについてレクチャーする鳥越先生 【スポーツナビ】

鳥越先生:そしてセイバーメトリクスを駆使すれば打率や打点では測りきれない打者の本当の能力を見ることができます。例えばこれは2016年のロペス(DeNA)と福留孝介(阪神)の成績比較です。

【イラスト:カネシゲタカシ】

カネシゲ:ロペスが打点95、福留が打点59。だけどOPSでは福留のほうが上……。なるほど、打点はチームメイトが出塁してくれないと稼げないですもんね。

鳥越先生:そういうことです。セイバーを使えば、チーム状況に左右されない個人の本当の能力を測ることができます。もちろんOPS以外にも無数のセイバー指標があって、最近のメジャーではwOBAなんてのが主流になってきています。

カネシゲ:だびゅりゅ、おーびーえー?

鳥越先生:ほかにもRCとか、RC27とか、XRとか。NOIとか。

カネシゲ:RC27? 新しいヨーグルトですか?

鳥越先生:それは「LG21」です(冷静に)。また投手にももちろんセイバーがあって、例えば……。

カネシゲ:ちょ、ストップ! 頭がパンクするので、今日はこのへんで。とにかくセイバーの入口として、まずは「OPS」ですね。

鳥越先生:はい。そういった新しい指標で野球を見ましょうという提案がセイバーメトリクスです。少しずつ勉強していきましょう。

【イラスト:カネシゲタカシ】

 次回、乞うご期待!

鳥越規央氏プロフィール
江戸川大学客員教授。「セイバーメトリクス」の日本での第一人者である。野球の他にも、サッカー、ゴルフなどスポーツ統計学全般の研究を行なっている。また、統計学をベースに、テレビ番組の監修や、「AKB48選抜じゃんけん大会」の組み合わせ、「AKBペナントレース」の得点換算方法の開発など、エンターテインメント業界でも活躍中。JAPAN MENSA会員。一般社団法人日本セイバーメトリクス協会会長。

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著者プロフィール

1975年生まれの漫画家・コラムニスト。大阪府出身。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にてデビュー。現在は『週刊アサヒ芸能』(徳間書店)等に連載を持つほか、テレビ・ラジオ・トークイベントに出演するなど活動範囲を拡大中。元よしもと芸人。著書・共著は『みんなの あるあるプロ野球』(講談社)、『野球大喜利 ザ・グレート』(徳間書店)、『ベイスたん』(KADOKAWA)など。

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