帝王賞にダート最強メンバーが集結 アウォーディーなど各馬の状態は?
帝王賞に向けた追い切りパターンとは
ドバイWC遠征からの帰国初戦となるアウォーディー(撮影:井内利彰) 【netkeiba.com】
土曜日、日曜日はJRAの開催日。週中と違い、調教時間が変更になり、週中のタイムスケジュールとは異なるケースがほとんど。「水曜に追い切って日曜がレース」というリズムで結果を出している馬が「日曜に追い切って水曜がレース」という逆パターンに戸惑う場合も少なくない。ただ、今回の出走予定馬はみな地方競馬でのレース経験があり、その点は心配ないといってよいだろう。
ドバイ帰りでも軽視できない調教パターンとは
2015年に帝王賞を制したホッコータルマエ。前走をドバイWCとしてからの1着だった(撮影:高橋正和) 【netkeiba.com】
アポロケンタッキーもドバイWC以来。調教開始は5月下旬からだが栗東坂路調教を行っている(撮影:高橋正和) 【netkeiba.com】
ゴールドドリームはドバイWCが14頭立て14着だった。調教の開始時期は前記2頭と同じだが、アポロケンタッキーと同じく栗東坂路で調教している点は評価できる。大井ダート2000mはJDD3着の実績があり、今回の調整はレース間隔が違うくらいで、内容としては当時とほぼ同じ。
オールブラッシュは始めての地方競馬だった川崎記念で1着も、前走名古屋大賞典は5着。これに関しては、前走が栗東坂路での追い切りのみだったのに対して、川崎記念は栗東坂路とCWを併用した追い切りをこなしていた調教内容に原因があると考えている。今回は栗東坂路とCWを併用した調教内容。5着からの巻き返しがあって、全く不思議ない仕上がりといってよいだろう。
クリソライトは帝王賞に2度参戦して、15年2着、16年8着。どちらも調教内容に大きな差はないので、前走レースの違いがあるのかも知れない。15年はかしわ記念からだったが、16年は平安Sからのローテーション。今年は平安Sからの参戦になるので、そういった臨戦過程から高い評価はできない。
ケイティブレイブは全6勝を挙げているが、うち4勝の重賞勝ちはすべて地方競馬。距離やコース形状などの勝因もあるだろうが、週末に追い切って週中にレースというリズムが合うのかも知れない。この馬の場合は水曜日に速い4F時計の栗東坂路追い切りを行い、日曜日は終い重点。今回は水曜日の栗東坂路が時計の出ない馬場だったため、数字は遅くなったが、日曜日の最終追い切りは終い重点で行えている。
サウンドトゥルーはフェブラリーS以来のレースとなるが、中間の美浦坂路での乗り込みは豊富。昨年の帝王賞3着を含め、大井ダート2000mは複勝率100%。それぞれの調教内容に大きな違いはないが、今回は初めて休み明けでの大井2000mとなるので、その点をどう判断するのか。6月25日の最終追い切りの評価で印順も変わってくるだろう。
【netkeiba.com】
調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」の提唱者。調教本数・強さ・ラップ・併せ馬の有無・開始時期などの要素から激走馬を絞り込む。『netkeiba』では毎週水曜日18時更新のコラム「調教Gメン研究所」を連載中。
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