世界陸上へ、松田瑞生が執念の女子1万V 男子は大迫傑が圧巻のレースで連覇達成

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女子1万メートルは松田瑞生が優勝。世界選手権の代表内定を勝ち取った 【写真:アフロ】

 陸上の第101回日本選手権が23日、大阪・ヤンマースタジアム長居で開幕。同大会は今夏に開催される第16回世界選手権ロンドン大会(8月4日開幕)の日本代表選手選考会を兼ねており、トラック競技として最初の決勝種目となった女子1万メートルでは松田瑞生(ダイハツ)が代表内定を勝ち取った。

 世界選手権の参加標準記録(32分15秒00)が昨年からの持ちタイムで適用されることもあり、上回っていた選手が「16」を数えた。その中でも昨年のリオデジャネイロ五輪の1万メートル、5000メートル日本代表の鈴木亜由子(JP日本郵政グループ)の実力が頭一つ抜けていたものの、最終的には自分の勝ちパターンに持っていけた松田が世界への切符を手に入れる形となった。

昨年の悔しさをバネに世界陸上へ

「22歳の今年、一番の目標が世界陸上に行くことで、その目標がかなえられて良かったです」と松田。昨年の日本選手権では4位に終わり、リオ五輪代表をあと一歩のところで逃した。「(4位に終わったことで)号泣していました。それが大きかったですね。昨年の日本選手権が終わってからは、世界選手権を逆算して練習を積んで頑張ってきたので、気持ちは誰にも負けていなかったと思います」と悔しさをバネに、世界選手権へとすぐに照準を切り替えたと話す。

 その成果はリオ五輪直後に行われた9月の全日本実業団対抗選手権での優勝にもつながった。「大きな大会では、ラストスパートで勝ってきたので、その自信はありました。だから負けなかったと思います」と自分の武器を磨きつつ、長距離で重要なスタミナは、直前の米国・アルバカーキでの高地トレーニングでつけて、万全の状態で臨んでいた。

リオ五輪代表の鈴木亜由子(左)を振り切っての勝利。昨年の悔しさを晴らした 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】

 レース序盤から集団の前方に位置した鈴木に対し、松田はピッタリと後ろに付ける。「やっぱり一番強い選手だったのでマークしました」と話していた通り、3000メートル付近で鈴木がペースを上げて先頭に出た際も、松田はしっかりと付いていく。

 鈴木としてはハイペースで押し切り、相手を振り落としていく展開に持っていきたかった。しかし調整が万全でない状況の中で、「中途半端なレースになってしまって、やっぱり優勝した松田選手の勝ちパターンになってしまった。(ラスト勝負では)相手に分があると思っていたので、『行かなきゃ』と思っていたのですが、気持ちですかね。気持ちで押していけなかったのかなと思います」と反省を口にしたが、2度スパートをかけながら、そこで突き放すことができなかったことが敗因でもあるだろう。

 最後のコーナーまで競り合った2人だが、ラストスパートに自信を持っていた松田が31分39秒41で最初にゴールテープを切り、日本選手権初優勝と、初の世界への切符を手に入れた。

「世界の選手と切磋琢磨(せっさたくま)して、良いレースができればと思うのですが、今の状態ではまだまだ力が足りない。もっと頑張らないといけない」

 昨年の悔しさを晴らすことで、自分の目標を達成した松田。ここからは世界との戦いに向け、さらなるレベルアップに目を向けている。

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