“完投負け”の2年目左腕にファンが猛烈エール

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ソフトバンクが交流戦首位浮上

前週は8回1失点で4敗目を喫したDeNA・今永だが、ファンからは90パーセント近い支持を集めた 【写真は共同】

 続々と梅雨入りが発表された日本列島。セ・パ交流戦真っ只中の6月6日から6月11日までの1週間のプロ野球を振り返る。

 交流戦1週目を終えて、パ・リーグが優勢(22勝13敗1分け)だった流れは、2週目に入ってもパ・リーグ21勝、セ・リーグ15勝と変わらず。その中で好調だったのが、福岡ソフトバンクと埼玉西武の2チーム。ソフトバンクは柳田悠岐が4日連続で決勝打を放つなど、東京ヤクルト、阪神に2カード連続で勝ち越して5勝1敗、通算9勝3敗で交流戦首位に立った。西武は、巨人、横浜DeNAを相手に投打のかみ合った戦いを見せ、5勝1敗と勝ち越しに成功。また、週末に行われた東北楽天vs.広島の両リーグの首位決戦も、2勝1敗で楽天に軍配。パ・リーグ勢が本拠地6連戦だった地の利を生かした形だ。

 その一方、「連敗」が取り沙汰されたのが、巨人、ヤクルト、北海道日本ハムの3チーム。巨人は交流戦前の5月25日から始まった泥沼から抜け出せず、先週も西武相手にも力なく3タテを食らって球団ワースト記録を更新する13連敗を喫した。同じくヤクルトも交流戦開幕から黒星が続いて1分けを挟んでの10連敗。日本ハムも6連敗と苦しんだ。しかし、3チームともに何とか連敗ストップに成功。依然として課題は山積みのチーム状況ではあるが、ひとつの勝利から浮上のキッカケをつかみたいところだ。

前週のトップ10

 さて、6月6〜11日でもっともファンの支持を集めた選手は誰なのか? スポーツナビが運営するアプリ「スポナビ プロ野球速報」で実施している「みんなのMVP」。ユーザーが設定したお気に入りチームから勝敗に関係なく、各試合でもっとも活躍した選手に投票し、その試合のMVPを決める。両リーグ合わせての得票率週間トップ10は下記の通りとなった。

1位:6月11日 今永 昇太(D) 89.1%
2位:6月7日 バティスタ(広) 87.8%
3位:6月6日 又吉 克樹(中) 84.0%
4位:6月9日 柳田 悠岐(ソ) 81.2%
5位:6月11日 山岡 泰輔(オ) 76.3%
6位:6月9日 宮崎 敏郎(D) 75.6%
7位:6月10日 美馬 学(楽) 75.3%
8位:6月8日 鈴木 大地(ロ) 74.4%
8位:6月9日 ジョンソン(広) 74.4%
10位:6月10日 柳 裕也(中) 74.0%

今永は今季2度目の週間トップ

 得票率トップに立ったのは、DeNAの今永昇太。11日の西武戦でウルフと緊迫の投手戦を展開し、8回を5安打2四球6奪三振で1失点の好投を演じた。その1失点も、1死三塁から秋山翔吾をセカンドゴロに打ち取りながら、三塁走者・金子侑司の好走塁で失ったもの。試合は0対1で敗れて今季4敗目(3勝)を喫したが、打線が5安打無得点に終わったこともあり、ファンからの支持が集中した。今永にとっては1安打完封劇を見せた4月19日の広島戦(マツダ)以来2度目のトップ得票。次週登板では白星をマークした上でトップ10入りを果たしたい。

 2位に選ばれたのは、前回トップ得票だった広島のバティスタ。スタメン出場2試合目となる7日の日本ハム戦で2本塁打を含む3安打3打点の大爆発。第1打席に斎藤佑樹からレフト上段へ3号2ランを放つと、第3打席ではエスコバーからレフト中段へ4号ソロをたたき込んだ。そのパワーは規格外。2打席連続代打弾で戦列デビューを果たした新助っ人の勢いは止まりそうにない。

 そして3位には、6月6日の千葉ロッテ戦でプロ初完投初完封をマークした中日・又吉克樹がランクイン。今季から先発に転向した26歳右腕が9回を1人で投げ切り、4安打無失点に抑え込んだ。その他では、先週4本塁打を放ち、4日連続でお立ち台の上ったソフトバンク・柳田、8回4安打1失点の好投で2週連続のトップ10入りを果たした楽天の美馬学らがランクイン。

 また、開幕戦以来の登板で今季初勝利を挙げた広島・ジョンソンとプロ2度目の先発登板で8回途中までマウンドに立ち続けた中日・柳裕也もトップ10入り。ともに投球内容としてはまだ改善点が残るが、ファンからの期待の大きさが得票率の高さへとつながった。今週は交流戦最後の1週間。全カード本拠地開催となるセ・リーグ勢の意地を見せてもらいたい。

(テキスト:ベースボール・タイムズ)
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