ロック≠不健康? 走る下北ロッカーズが集合! でら子が行く、ランニングクラブ探訪 vol.3

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ロックとラン、一見遠いようだが……

 ランニングのお供に音楽を聞く方、多いですよね。私も長く走る時は気分に合わせて選曲します。UKロックかぶれの独断と偏見で選ぶと、新緑がまぶしいこの時期はイギリスのロックバンド、コールドプレイ『ア・ヘッド・フル・オブ・ドリームズ』がおすすめです。キラキラした明るいポップな曲が多いんですよ。2000年のデビュー当時に“ポスト・レディオヘッド”と呼ばれ、根暗扱いされていたのはいまや昔、4月の東京ドーム公演は高揚感と恍惚感にあふれたダンスパーティーの様相で、素晴らしいパフォーマンスでした。まさかこんなビッグネームになるとは思いもしませんでしたが、時代は変わるのです。

 そういえば、市民マラソンのゲストランナーを務めるミュージシャン、最近増えてきた気がしませんか? ロックといえば不健康なイメージがありますが、これも時代の変化なのかな……なんて思っていたら、そのコールドプレイを一緒に見たロック好きの友人から、“音楽の町”下北沢の音楽好きが集まったランニングクラブの情報が……! チーム名は「KORC」。「ん、何か聞いたことあるぞ?」と思ったあなた、鋭い! 聞けば、電子楽器を手がけるあのメーカーをもじっているそう。ロックとラン。一見遠いような掛け合わせの実態を探るべく、早速取材に向かいました。

ギターを背負って練習会へ!?

Tシャツがチームを表す! 音符とパイントギネスをあしらったデザインです 【スポーツナビDo】

 集合時間より早めに、彼らの練習場所である駒沢オリンピック公園に到着。すると程なく、爽やかな笑みをたたえながら、大きな黒いハードケースにアコースティックギターを背負った(!)細身の女性が向かってきました。練習会の後にギターのレッスンがあるということで、持参されたそう。その後、次々とメンバーが到着。おのおの身支度を整えたら、いったん木の下で集合です。

おのおののペースで走るのがKORC流。元陸上部の小田さん(右端)もマイペースに走ります 【スポーツナビDo】

 チームの発起人である小田和奏さんは、2013年に解散したロックバンド「No Regret Life」のメンバーで、現在はソロとして活動するミュージシャン。実は小田さん、体育系大学の陸上部で長距離を専門にしていたバリバリのランナー。故障のため学生時代に競技を引退したものの、「目的があって、みんなで集まって何かするというのがいいなと。そういうことをやりたいなという思いがありました」とのことで、下北沢にあるライブバーで知り合った仲間とKORCを始めたそう。ちなみに、陸上オタな私は、元陸上部の証、陸上部員が御用達のスポーツシューズ専門店「ステップ」の黄色いシューズバッグを使っていたのを見逃しませんでしたよ!

 準備体操を済ませた順に個々にスタートします。走るペースや回数も基本は個々にお任せとのことですが、長い人で大体1時間程度。私は、キロ6くらいのペースで走るグループにご一緒させていただきました。

駒沢名物のトンネル状の並木道。思わず足を止めてスマホでパシャリ 【スポーツナビDo】

 話を聞くと、3年ほど前に活動をスタートさせたKORCには、現在25名が在籍。月間走行距離が100キロを突破する人もいれば、もともとは運動好きではなかったという方もいて、レベルはさまざま。何度かチームで駅伝大会などにも出場したそうですが、活動は基本的に月1回実施する練習会のみと、マイペースなのがモットーです。

 ランはもとより、「(練習が)終わった後の、昼から呑むお酒と、おいしいご飯が85パーセントじゃないですか」と小田さん。つまり、きっかけが音楽というだけで、後は皆さんと同じように、おいしいビールを目指して楽しく走る市民ランナーの集まりなのです。小田さんもこう話します。

「(音楽とランは)相反する世界のような気はしますよね。でも今、ミュージシャンでも走っている人が多いんですよ。モデルさんや女優さんが走っていると聞くと、『お、意外だけどいいな』と思うじゃないですか。そういう意外な側面が見られるのはいいなと。そういうのを聞くと、(自分たちと)何にも変わらないんだなと思います」
 そういえば、野外フェスのさきがけである「フジロックフェスティバル」で朝ランイベントが始まった時には、さすがに驚きましたが、よく考えれば15年近くフジロックに通い続ける私ですら、気づけば市民ランナーになっているわけで。「ロック=不健康」なんて、もはや時代遅れなんだなぁ……といまさらながら痛感しました。

 この日は駒沢のランニングコース(1周2.08キロ)をのんびり3周して終了。着替えた後は、ご一行は駒沢大学駅近くのおすすめギョーザ店「福包」さんへと向かったのでした。KORCの皆さん、ありがとうございました!

(取材・文:小野寺彩乃/スポーツナビ)

※「でら子が行く、ランニングクラブ探訪」とは
「スポーツナビ」唯一の“(ちょっと)走れる編集者”でら子が、さまざまなランニングクラブの練習に参加し、魅力を発見する不定期連載。著者は、陸上とはまったく無縁な音楽一筋(だいたいUKロック)の学生時代を経て、気づけば市民ランナー歴7年目。下北沢の思い出ライブといえば、大昔に昼間のオーディションライブで見た9mm Parabellum Bullet(客は3人)。フルマラソンPB:3時間58分9秒。
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著者プロフィール

習慣的にスポーツをしている人やスポーツを始めようと思っている20代後半から40代前半のビジネスパーソンをメインターゲットに、スポーツを“気軽に、楽しく、続ける”ためのきっかけづくりとなる、魅力的なコンテンツを提供していきます。

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