ハリル「最も難しいのはこれからだ」 W杯最終予選 タイ戦後の会見
久保には「さらなる進化を期待したい」
2試合連続ゴールを決めた久保を「質の高さ、決定力の高さを見せてくれた」と評価し、さらなる進化に期待を寄せた 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】
久保はこの2試合で質の高さ、決定力の高さを見せてくれた。(UAE戦とタイ戦で)素晴らしい2ゴール、さらにアシストも見せた。私が彼を起用しようと思って使ったが、彼自身が裏付けしてくれた。守備も含めてたくさん走ったので、最後は少し消えかかっていた。それもあって、私は彼にフィジカルコンディションを上げるように要求している。代表のサイドのポジションは、アップダウンが激しいので(フィジカルコンディションを上げないと)役割を果たせない。
若くて、このようなプレーができる選手を発見できたので、さらなる進化を期待したいし、成長を続けてほしい。岡崎が点を取ったことも喜ばしい。(香川)真司もそうだ。それが自信につながる。この大会はまだまだ続くので、意欲的に続けないといけない。
──ボランチに入った酒井高徳の評価について。それから長谷部誠が不在の中、守備的MFとセンターバックを含めてどういった底上げを期待しているか?
高徳は(所属クラブの)ハンブルガーSVではあのポジションでプレーしている。ただクラブでは、完全に守備的な役割だ。代表ではボールリカバリーと後ろからのビルドアップを担っていた。この組み合わせは初めてだ。(山口)蛍のような選手は、攻撃ではさらに期待している。簡単な場面でのパスミスがあったので、前半は少し恐れながらプレーしているように見受けられたが、後半は良くなった。
この守備的MFというポジションでは、長谷部や今野(泰幸)など今はプレーできない選手がいる。もちろん初めての組み合わせなので、すぐにハイレベルでプレーすることは期待できなかった。2人とももっとできたかもしれないが、私は満足している。
──試合後に本田圭佑と話し込んでいたようだが?
彼のことをしっかりサポートしているが、クラブの中での彼の状況を改善してほしいということだ。できるだけ長い時間、試合に出てほしいということだ。他にもいろいろ話したが、ここで話すことはできない。いくつかのアイデアを授けたが、それは彼と私の間での話だ。いろいろなことを考えているが、それが実現することを期待したい。
──こういう状況でハーフタイムの修正が難しかったと思う。選手を変えずにどういう指示を出したのか(田村修一/フリーランス)
ハーフタイムにはたくさんの修正を加えた。まずストッパー2人(吉田と森重真人)、サイドバック2人(長友佑都と酒井宏樹)、中盤の2人(山口と酒井高)、真司のポジションのところもそう。ほぼすべての選手に、後半のやるべきことを考えると修正点があったということだ。
後半に入ってからは、より形が整ってきたし、コントロールもできていた。しかしカウンターからPKを与えてしまった。そのような場面もあったが、技術的なミスは減ったし、ゲームマネジメントもできるようになっていた。(前半は)集中力の問題であったので、1人1人に指示をした。
このようにネガティブなこともたくさん言ったが、今日は4−0で勝った試合だった。4−0でこういう(ネガティブな)発言をする監督は少ないと思う。選手たちはしっかりと良い評価をしてあげるべきだ。行動、そして効果的なプレー、そういったところで彼らはしっかり合格点を付けることができる。皆さんもポジティブなこととネガティブなことを書くと思うが、それが絶対値にならないようにお願いしたい。4−0で勝っているのだから。
これからまた集中していくし、発展していくと思う。UAE戦と違って、ゲームマネジメントがあまりできなかったかもしれないが、スペクタクルな試合になると思ったのか、少し気を抜いてしまったところがあった。ハイレベルで求められる厳しさが足りなかったのかもしれない。
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