久保裕也「やっとチームに貢献できた」 W杯最終予選 UAE戦後の選手コメント 

スポーツナビ

1ゴール1アシストの活躍を見せた久保は「やっとチームに貢献できた」と試合の感想を述べた 【Getty Images】

 サッカー日本代表は23日(現地時間)、ハッザーア・ビンザーイド・スタジアムでワールドカップ(W杯)アジア最終予選UAE戦に臨み、2−0で勝利した。日本は前半14分、酒井宏樹のスルーパスから右サイドを抜け出した久保裕也が角度のないところからゴール右へ流し込み、代表初ゴール。後半にも、久しぶりの代表復帰となった今野泰幸が久保のクロスから得点を奪った。日本は昨年9月にホームで敗れた相手に、アウェーでのリベンジを果たした。

 試合後、この試合で1ゴール1アシストを決めた久保は「やっとチームに貢献できた」とコメント。「僕らの世代がもっと(スタメンを)脅かすという姿勢でやらないとダメ」とさらなる活躍を誓った。また、久しぶりの代表復帰戦ながら追加点を決めるなど攻守に渡って存在感を発揮した今野は、「とにかく自分の良さを出そうと考えていた」と試合を振り返り、ブランクを感じさせない活躍ぶりにも「でき過ぎですね。奇跡です」と謙虚な姿勢を貫いた。

 日本は28日に埼玉スタジアム2002でタイと戦う。

久保裕也(ゲント/ベルギー)

「アグレッシブな部分を見せていきたい」
 
(1ゴール1アシストを振り返って)やっとチームに貢献できたかな、という感じです。(シュートの場面は)中に誰もいなかったですし、自分がフリーだったので、打とうと思いました。冷静に落ち着いてシュートできたと思います。

(周りとの連係も昨年の11月に比べたらかなりよくなった?)前回よりはスムーズにできたと思います。もっとよくなると思いますし、よくしていきたいです。もっと良い形でボールを受けて、右サイドからチャンスも作れると思います。

(若い選手がやっていかないといけないと言っていたが)僕はまだ代表の中ではだいぶ若手なので、どんどんアグレッシブな部分を見せていきたいなとは思っていました。攻撃的な選手なので、そういう部分を出せると試合にもノッていけると思います。

(本田圭佑のポジションを奪っていかないといけないという意識?)本田さんだけじゃなく、僕らの世代がもっと(スタメンを)脅かすという姿勢でやらないとダメだと思います。同じポジションなので余計そうだと思います。ピッチで表現できたらいいと思います。

今野泰幸(ガンバ大阪)

久しぶりの代表復帰戦ながら攻守に渡って存在感を発揮した今野(17番)は「でき過ぎです」と謙虚なコメント 【Getty Images】

「でき過ぎですね。奇跡です」

(素晴らしい活躍だったが)いえいえ、必死でした(苦笑)。(オマル・アブドゥルラフマンにマークするシーンが多かったが)オマルの管理というのは(監督から)口酸っぱく言われましたし、試合前からミーティングもたくさんしました。技術がものすごく高いので、試合に入る前はすごい不安でした。でも今日の90分間は、みんなで声を出し合いながら守れたと思います。

(ゴールも決めて夢のような復帰戦だった?)もうでき過ぎですね。奇跡ですね、奇跡(笑)。

(久保からのアシストだったが)原口元気がニアに(相手ディフェンスを)引っ張ってくれて、久保が絶妙なところにスピード、コース、場所、もう全てピンポイントで出してくれた。僕も冷静に胸トラップしたら、フリーすぎてその後は焦っちゃいましたけれど、とにかく枠に飛ばそうと思ったら、何とか入りましたね。

(攻撃面でも前に行くチャンスが多かったが)そうですね。試合前から(香川)真司と話して、早い攻撃だけじゃ難しいと思うから、自分たちのリズムになった時にはしっかりボールをつなぎながら落ち着かせることも大事だと話していました。それを真司とお互いにできたと思います。

(代表でのブランクをまったく感じさせないプレーだったが)たまたまです。マジでたまたまです(苦笑)。それは本当に。やる前は本当に不安でした。全然プレーを一緒にしていない人といきなりやるわけですから、連係もなにもないですし。監督のサッカーも体感していないし、すごい難しさはありました。とにかく自分の良さというか、とにかく走って、相手をつぶして、シンプルなプレーをしようと考えていました。

川島永嗣(メス/フランス)

試合に出ていないことを不安視されていた川島(中央)だが、「試合勘に関する不安はなかった」とコメント 【Getty Images】

「試合勘に関する不安はなかった」

(ビッグセーブがあったが)ああいうシーンは出てくると思っていたので、冷静にゲームの中で対応できたのかなと思います。(リーグ戦で試合に出ていない中での出場だったが)自分はやれることをここまでやってきただけですし、自分がベンチに入れない時は、向こうで若い選手に混じってゲームをやらせてもらったり、とにかくトレーニングをやるしかなかった。やるべきことはやってきたと思うので、自分としては思い切ってピッチに入るだけでした。

(試合に向けて)いろいろな考えが頭の中に思い浮かびましたけれど、試合に出ていない中でも自分が向こうで目指しているものを変えることはできないし、自分はいつも通りの自分で臨むしかない。久々の代表戦で重要な一戦でしたし、いろいろな考えが浮かびました。ただ、できるだけ頭の中をクリアにして(試合に)入ろうと思っていました。

 正直、試合勘に関する不安はそこまでなかったですけれど、やはり試合の重みがまったく違います。自分自身、代表で長く活動させてもらっている分、こういう一戦の重みは分かっているし、いくら自分が試合勘を保ってやっていても、こういうゲームは違うというのは自分の中でもありました。

(監督は経験のある選手が必要だったと言っていたが)監督としても、こういう大事な一戦で公式戦に出ていない選手を使うのは、勇気が必要な決断だったと思います。そういった意味では、監督の期待を裏切れないという気持ちもありました。ただ、監督からは今まで代表で経験してきたことをピッチの上で出してくれと言われていました。こういう結果に終われて良かったと思います。

香川真司(ドルトムント/ドイツ)

「効率よく戦えた」

 大事な試合で本当に勝利が大事で、それ以外は考えられなかったし、みんながハードワークした勝利だと思います。守備に関しては、みんな本当に規律通りにつぶせていたので、そこはすごく大きかったです。そこまでビッグチャンスを与えずに戦えた中で先制点が生まれて、効率よく戦えたと思います。

(監督には)中盤のディフェンスで相手をしっかり捕まえること、オマルを警戒することを言われていました。あとはボランチと守備をどこまでいけるかを徹底してやっていた中で、攻撃になった時にカウンター、あるいはポゼッションでどこまで崩せるかというのがありました。ポゼッションがなかなかできなかった中で取れた2点は狙い通りだったと思います。

(今野と久しぶりにやってみて)12人分と言ったら変ですが、やはりすごい運動量で、得点も取りましたし、本当にすごい。チームで一番素晴らしいプレーヤーだったんじゃないかと思います。今のサッカーに今ちゃん(今野)のスタイルはすごく生きていると思う。脱帽です。

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