侍J常設化の効果が最も問われる一戦 WBC準決勝・日本vs.アメリカ見どころ
準決勝の先発を託された日本・菅野(写真左)とアメリカ・ロアーク 【写真は共同】
戦力比較
日本とアメリカの戦力分析(10段階評価/データ提供:世界の野球) 【スポーツナビ】
多種多様なタイプそろうアメリカ救援陣
変則サイド右腕・ニシェクをはじめ、アメリカ救援陣には多種多様なタイプがそろう 【Getty Images】
1次ラウンドでは低調な試合も目立ち、これまでの代表と同じような結末になることも頭をよぎったが、2次ラウンドでは強豪のベネズエラ、ドミニカ共和国を下して決勝ラウンド最後の椅子に滑り込んだ。
過去の大会との最大の違いは、故障で離脱する選手がいない点と、先発投手がしっかり試合をつくっていることが挙げられる。しっかり状態が仕上がっている選手で戦えている証拠だろう。先のドミニカ共和国戦を制したのも、先発・ダフィー(ロイヤルズ)が強力打線を5回途中2失点と試合を壊さずに、リリーフにバトンを渡したことが大きかった。日本戦で先発するロアーク(ナショナルズ)にも同様の働きが求められる。
ストロングポイントであるリリーフ陣は、変則サイド右腕のニシェク(フィリーズ)に代表されるように、国際大会仕様の多種多彩なタイプを取りそろえた編成。左右、球筋、球質の違う投手による細かい継投は、決して癖のあるタイプをそろえただけというわけではなく、ほとんどの投手が150キロ以上を計測するスピードも兼ね備える。特にメジャー経験者が青木宣親(アストロズ)1人である日本打線に対し、この継投は効果的なはずだ。
細かい継投に侍打線は対応できるか
青木はここまで打率2割と本調子ではないものの、対戦経験のある投手の多いアメリカを相手に快打を飛ばしたい 【写真は共同】
打線は代表を常設化したことによる効果が最も問われる試合になりそうだ。思い返せば、前回大会の準決勝もプエルトリコの細かい継投に苦しんだ。ここまでの6試合で46得点と打線はしっかり機能してきたが、よりレベルの上がるアメリカ投手陣を相手にも通用するのか。日本の苦手分野とされてきた、初対戦の外国人投手による細かい継投への対応力が鍵を握る。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ