【ノア】中嶋が潮崎を下しGHC王座V4に成功 武藤&丸藤の天才タッグが快勝

高木裕美

武藤、丸藤の「踏み台になってやろうかな」

丸藤と武藤の“天才”タッグ結成で、シャイニングウィザード&虎王の連携が実現 【写真:前島康人】

 スペシャルタッグマッチでは、丸藤正道と武藤敬司(WRESTLE-1)が“天才”タッグを初結成し、ムース&KAZMA SAKAMOTO組と対戦。合体技も飛び出し、勝利を飾った丸藤は、「今度このリングに上がる時は、対角線に立ってください」と、次は対戦実現を熱望した。

 元々プロレスファンであり、高校時代は初代タイガーマスクが主宰する埼玉県大宮市(現さいたま市大宮区)のスーパータイガージムに通っていたこともある丸藤は、憧れのプロレスラーの1人であった武藤と「自分のわがまま」でタッグ結成を熱望。かつては丸藤の師匠・三沢光晴さんと対戦経験があった武藤も、この申し出を快諾した。

 武藤は先発を買って出ると、KAZMAにフラッシングエルボー、STF。Impact Wrestlingからの刺客であるムースの人気が爆発する中、武藤は冷静にKAZMAに低空ドロップキック、ドラゴンスクリュー、シャイニングウィザードを繰り出し、再びドラゴンスクリューから足4の字固めで捕獲。武藤の動きを知り尽くした丸藤も、武藤のシャイニングウィザードに合わせて同時に虎王を打ち込み、すかさず不知火を発射。武藤もレフェリーと一緒になって3カウントを叩いた。

 試合後、丸藤と武藤はリング上でガッチリと握手。先に退場した武藤に、丸藤は「今度このリングに上がる時は、対角線に立ってください」と呼びかけると、客席からは歓声が起こった。

「お客さんが盛り上がってくれたのでやりやすかった。幸せ」と初タッグの余韻を噛み締めた丸藤に対し、武藤は「三沢さんの面影は見えなかった。心の奥底には魂が入ってるかもしれないけど。時代は踏み潰していくもの。新しいノアを作ってほしい」とエールを送った上で、「もしオレを踏み台にしたいなら、オレもコンディションを整えて、踏み台になってやろうかな」と、丸藤の次なる夢の実現にも前向き発言。

 丸藤は「ノア再生のためにやるべきタイミングとコンディションが整う時が来たら。まずは電話番号を聞くところから始めます」と、来るべき対戦実現の時に向け、“まずはお友達から”始めたいと語った。

ジュニアは大原が防衛 熊野にタッグ結成要求

大原が熊野を退けV2。試合後はタッグ結成を要請 【写真:前島康人】

 GHCジュニア・ヘビー級王者・大原はじめは、ノア生え抜きの熊野準を下し2度目の防衛に成功。試合後、大原が熊野にタッグ結成を呼びかけた。

 共にバックブリーカー系の技を得意とする両者。大原がケブラドーラコンヒーロ、熊野がベアハッグ、アルゼンチンバックブリーカーで互いの腰、背中を攻め立てる。大原がエプロンでのジョン・ウーを敢行すると、熊野も必殺技のMNを狙うが、大原が切り返して阻止し、ムイビエンでギブアップさせた。

 勝利した大原は、「このノアジュニアには、腰の据わったおもしろい奴らがいる。だから、オレと一緒にほかのジュニアの腰を折ってやろう」と熊野にタッグ結成を要求。「生え抜きの熊野とノアを盛り上げたい」とラブコールを送った。

XXが初防衛「オレたちがノアを変える」

石森太二&Hi69の「XX」が初防衛に成功 【写真:前島康人】

 GHCジュニア・ヘビー級タッグ選手権試合では、石森太二&Hi69の「XX」が原田大輔&タダスケの元大阪プロレスコンビを退け初防衛。

 5人組パンクバンド「MOTHBALL」と共に登場したXXは、序盤こそ攻め込まれるも、8分過ぎ、Hi69が2階席からのバルコニーダイブで原田をテーブルごとクラッシュ。孤立したタダスケに石森が450°スプラッシュでトドメをさすと、「オレたちがノアを変える。ヘビー級も食ってやる」と、ノアに新たなムーブメントを起こすと訴えた。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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