皐月賞へ向け前進するのはこの馬だ! 過去10年データで見る弥生賞の好走傾向
前走・レース間隔別成績
表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
前走中央オープン・重賞組の前走着順・人気別成績
表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
過去5年の好走馬の前走と芝2000m実績
表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
その芝2000m出走経験馬9頭中8頭に共通するのは、同距離のオープン・重賞で4着以内の実績を持っていたことだ。残る1頭、12年の優勝馬・コスモオオゾラは、弥生賞と同じ中山芝2000mの500万特別・葉牡丹賞を前々走で制していた。表は過去5年分を掲載したが、もう1年さかのぼって過去6年で見ても、この傾向は同様である。
結論
今年のメンバーで特に1着候補として注目したいのは、京成杯を1番人気で制したコマノインパルスだ。表5本文で触れたように、前走オープン・重賞の1番人気1着馬は【4.0.0.1】。この勝利で表6の2000m実績は問題なく、近年の優勝馬に多い年明け1戦馬(表4本文)でもある。
続く候補は、同じく芝2000mの重賞・京都2歳S1着(3番人気)以来となるカデナ。表4で触れたように、連対率や複勝率は年明け初戦馬のほうが高いため、購入する券種によってはこちらを軸にする手もある。加えて、同じく年明け初戦のグローブシアターは、前走1番人気や1着ではないが、ホープフルS3着で2000m好走実績(表6)は持っている。
また、表1で触れたように、弥生賞は穴馬でも特に2〜3着には食い込む余地がある。人気薄が予想される中では、3走前に京都2歳Sでカデナの3着に入ったベストアプローチ。上記3頭以外で、表6の2000m実績をクリアするのは本馬のみ。前走500万組はあまり好結果が出ていないが(表3)、その分、配当妙味はありそうで、距離延長での巻き返しに期待してもおもしろい。
文:浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。