スマイルジャパン最年長・小野粧子の挑戦 指導者の経験得て選手としてレベルアップ

スポーツナビ

「夫が一番の指導者」

一度は第一線を退いた小野。しかし、五輪を目指して選手として本格復帰した 【写真:アフロスポーツ】

 ついにその感情を抑えきれなくなったのが14年。ソチ五輪に出場した日本代表の姿が、プレーヤーとしての本能に火をつけた。「トップでやりたい、あの輪に入りたい」。すると7年間のブランクがありながら翌15年には代表へ復帰。以来、ベテランらしく冷静な状況判断などが光るプレーで代表を支えている。

 長いブランクからこれだけスムーズな復帰を果たせたことに、小野は夫でありコーチの豊さんに「19歳くらいからずっと一緒にいるんですけど、自分のホッケーに対してすごく理解があって、一番近くでずっといろんなことを見てもらっている、一番の指導者だと思います」と感謝する。

 最後に、平均年齢25歳のスマイルジャパンをどう見ているのか尋ねてみた。

「自分たちは受け身になってしまうことが多々あって、ちょっと弱気な部分が出てしまうこともある。最初から自分たちのペースを出すために、チームを盛り上げたり、日本らしい走ってパスをつなぐホッケーをするという意識をもっと持つ必要がある」

「パックを欲しがる選手が少ないので、自分も含めて、もっと要求していきたい」

 まだまだ成長課題はたくさんある。

 次の大きな目標は4月の世界選手権(ディビジョンI、オーストラリア)。そして来年の今頃は跳ね返され続けた大舞台、平昌五輪が開かれている。「五輪に出ないと終われない」と語る小野の挑戦は、1年後にどんな結末を迎えているのだろうか。

(取材・文:藤田大豪/スポーツナビ)

2/2ページ

著者プロフィール

スポーツナビ編集部による執筆・編集・構成の記事。コラムやインタビューなどの深い読み物や、“今知りたい”スポーツの最新情報をお届けします。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント