東京新聞杯はニューイヤーS組から狙え! 前走クラスと年齢の関係に注目
枠番・脚質別成績
表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
また、脚質は「後方」から優勝したのは10年前の1番人気・スズカフェニックス1頭のみ。単複の回収率から見ても、前々で運べる馬を狙っていきたい。ただ、「中団」「後方」も複勝率こそ低くても好走馬数自体は多いだけに、まったく無視するのは危険。他のデータから良い馬がいれば、あまり脚質を気にしすぎるのも良くないだろう。
前走クラス別成績
表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
前走クラス・年齢別成績
表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
前走レース別成績(好走馬輩出レース)
表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
なお3着以内好走馬のうち、もっとも間隔が開いていたのは、中13週だった14年の優勝馬・ホエールキャプチャ(エリザベス女王杯以来)。好走馬の前走最長距離も、そのエリザベス女王杯の2200mとなっている。
結論
荒れ模様のレースのため穴っぽい馬から挙げれば、まず昨年の3着馬・マイネルアウラート。前走別で好成績のニューイヤーS(表7)を制しており、6歳のオープン特別組は好走可能(表6)。その後1年間オープン特別かG3ばかりに出走しているが、昨年の本競走3着で「東京芝1600m重賞」好走となり、表2からも問題はない。一方の京都金杯組では、配当妙味も含め9着馬のブラックムーン。好走の多い5歳馬で、前走G3なら問題なし(表3、表6)。4走前に1600万を制し、こちらは表2を「過去1年に1600万かG1出走」でクリアする。京都金杯組がニューイヤーSとの比較でやや見劣ることが気にならなければ(表7)、本馬を上位に取っても良さそうだ。いずれも、単勝5番人気あたりか10倍台になれば(表1、同本文)、より強く推せる存在になる。
さらに人気薄が予想される中では、6歳でオープン特別組のタガノブルグ。14年に同コース・NHKマイルC2着の実績があり表2はクリア。昨年の本競走こそ12着に敗退したが、その後は左回りで4、3、3、4着だけに、前走阪神のタンザナイトS11着には目をつむって狙う手もあるだろう。その他では、1番人気必至だがエアスピネルも大きな減点材料まではなく、軽視禁物。また、4歳の1600万組【0.0.0.2】をどう見るかにもよるが、今年のメンバーでは数少ない好走馬輩出レース・元町Sを勝ち上がったロイカバードも候補の1頭だ。
文:浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。