ルイス・エンリケ時代の終焉は近いのか? 日に日に高まるバルセロナ刷新の必要性

ファンにとってエンリケは真のアイドルだが……

対戦相手はバルセロナが犯すボールロストと広がるスペースの生かし方を学び始めている 【Getty Images】

 今のバルセロナは前線の南米トリオ(メッシ、ルイス・スアレス、ネイマール)と中盤のつなぎ役を務めるイニエスタへの依存度が高すぎる。その傍らでサイドバックの影響力は弱まり、中盤でのミスが増え、守備陣はスピード不足を露呈。対戦相手はバルセロナが犯すボールロストと広がるスペースの生かし方を学び始めている。こうした状況が続く中、中心選手たちは刻一刻と消耗し続けているだけに、チームを刷新する必要性は日に日に高まってきていると言える。

 もちろんチームをリニューアルするためには、第一に何を目指し、どのようなシステムを用い、どのようなプレーがしたいのかを考え、そのためにはどのような選手が必要なのかを明らかにしなければならない。

 大多数のバルセロナファンにとって、ルイス・エンリケが真のアイドルであることは間違いない。レアル・マドリーでのプレー経験があるにもかかわらず、バルセロナにアイデンティティーを見いだしたこと。選手として、監督としてタイトルを獲得したこと。生粋の勝者である強靭(きょうじん)なメンタリティーなど、彼の評価を高めるプラスアルファの要素は多い。だが過去に偉大なる功績を残してきた監督たちと比べ、彼がどれだけチームに直接的な貢献を果たしてきたかは全く別の問題だ。

 1試合未消化のレアル・マドリーに勝ち点5差をつけられている上、後半戦には敵地サンティアゴ・ベルナベウでの直接対決も残っており、リーガ・エスパニョーラの優勝争いは極めて厳しい状況にある。

 バルセロナにはまだ、シーズンの半分と果たすべき重要な目標が残っている。だがこのタイミングでサイクルの終焉(しゅうえん)が話題に上がったのは、決して偶然ではないのである。

(翻訳:工藤拓)

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著者プロフィール

アルゼンチン出身。1982年より記者として活動を始め、89年にブエノス・アイレス大学社会科学学部を卒業。99年には、バルセロナ大学でスポーツ社会学の博士号を取得した。著作に“El Negocio Del Futbol(フットボールビジネス)”、“Maradona - Rebelde Con Causa(マラドーナ、理由ある反抗)”、“El Deporte de Informar(情報伝達としてのスポーツ)”がある。ワールドカップは86年のメキシコ大会を皮切りに、以後すべての大会を取材。現在は、フリーのジャーナリストとして『スポーツナビ』のほか、独誌『キッカー』、アルゼンチン紙『ジョルナーダ』、デンマークのサッカー専門誌『ティップスブラーデット』、スウェーデン紙『アフトンブラーデット』、マドリーDPA(ドイツ通信社)、日本の『ワールドサッカーダイジェスト』などに寄稿

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