ヤンキースタジアムで井川慶を探す旅 カネシゲタカシの『ぷぷぷぷプロ野球』

カネシゲタカシ

今回は海を越えて、ヤンキースタジアムで“慶愛”する井川慶を探す旅 【カネシゲタカシ】

 11月24日から1週間、ニューヨーク旅行に行ってきました。そう、「ニューヨーク」って字面がイキッてるっぽいので「ちょっとNY行ってきます」って書いたら余計にイキッて見える、あのニューヨークです。

 やりたかったことは数あれど、絶対に外せなかったのはヤンキースタジアムの球場見学ツアーに参加すること。そこで僕が“慶愛”してやまない元ヤンキース・井川慶投手の痕跡を探してきました。

高架と球場がどこか甲子園の雰囲気

1週間使える乗り放題チケットが便利な旅でした 【カネシゲタカシ】

 ホテル最寄りのコロンバスサークル駅から地下鉄で北上して約15分。「161ストリート ヤンキースタジアム駅」に到着しました。ここがヤンキースタジアムの最寄り駅となります。

駅出口からの眺め 【カネシゲタカシ】

 駅の階段を上がると、高架の向こうにさっそくヤンキースタジアムの姿が。「おお、あれか」と感動しつつ、高架と球場の組み合わせがなんとなく甲子園球場っぽいなと思いました。しかし、勝利の二次会で盛り上がる阪神ファンの姿はありません。もちろん『六甲おろし』も聞こえません。

ツアーチケット売り場はGATE4

青空に映えるヤンキースタジアム 【カネシゲタカシ】

 威風堂々たる外観のこのスタジアムは2009年シーズンからニューヨーク・ヤンキースの本拠地として使用されています。

 オフでも見学ツアーをほぼ毎日開催しているということでやって来たわけですが、試合のないスタジアムの外周は閑散としていて、ツアーチケットの売り場がどこにあるのかよくわかりません。軽く焦ったものの、球場正面(GATE4)の向かって右手にチケット売り場を発見し、ひと安心。

よく見ると「TICKETS」とある。人気がなさすぎて入っていいのか戸惑う 【カネシゲタカシ】

ドアの中に窓口がありました 【カネシゲタカシ】

無事チケットを購入。ツアーは1日何度か行われるようで、11時20分からの回を買えました。料金は1人25ドル 【カネシゲタカシ】

至る所でベーブ・ルース推し 【カネシゲタカシ】

 さあ、スタジアム見学が始まります。

新スタジアムでは登板経験がない井川

2007年、旧ヤンキースタジアムで登板する井川慶。大リーグでは通算2勝に終わった 【写真:ロイター/アフロ】

 僕がずっと応援している井川慶投手は07年から11年にかけてヤンキースに在籍していました。

 しかし、阪神から鳴り物入りで入団したものの思うような成績は残せず、移籍から1年半後の08年7月にはメジャー契約を解除され、その後は11年までマイナーリーグで過ごすこととなります。

 その間、僕はこのスポーツナビで『週刊イガワくん』という2コマ漫画を連載していました。当時の思い出は以前もコラムに書いたので多くは述べません。とにかくメジャー移籍前からも、移籍後も、そして現在に至るまでも、僕はずっと井川投手ファンです。その彼の足跡を、このヤンキースタジアムでなんとしても見つけたい!

 ……と、ここまできて賢明な読者の方ならお気づきでしょう。そう、井川投手はこの“新”ヤンキースタジアムでは登板していないのです。

 井川投手がメジャーで登板したのが07年から08年まで。その頃はまだ1923年建設の旧ヤンキースタジアムが本拠地でした。新ヤンキースタジアムが使われ始めたのは09年から。つまりこの日訪れたこの球場で、井川投手は一度たりとも投げたことがないのです。

 それでも何か痕跡があるはず。写真のひとつぐらいは飾られているはず。そんな期待を抱きつつ、僕はスタジアム見学へやってきたわけです。

※リンク先は外部サイトの場合があります

お宝いっぱいのヤンキース博物館

ただただカッコイイ 【カネシゲタカシ】

 ベーブ・ルースをはじめ歴代のスター選手の写真が飾られた開放感あふれる外周通路。陽が差し込みとても気持ちいい空間です。ここに約20名ほどの参加者が集合してスタジアム見学がスタートします。ガイドさんはにこやかに参加者がどこから来たのか確認。日本人の参加者は僕ら夫婦以外に、若い男性2名が参加されていました。

ベーブ・ルースとルー・ゲーリックのユニフォーム 【カネシゲタカシ】

 まず最初に案内されたのはヤンキース博物館。メジャー通でなくとも誰もが一度は耳にしたことのある名選手たちの“お宝”がガラス越しに並んでいます。

とにかくヤンキースは永久欠番が多すぎる… 【カネシゲタカシ】

 ガイドさんによる英語での解説はさっぱりわからないので聞き流しつつ、案内板の英文を必死に解読しながら、このチームの歴史に思いを馳せます。

お、もしかして…… 【カネシゲタカシ】

これはジョー・ディマジオのサインボール。背番号順に並んでいるわけでもない 【カネシゲタカシ】

 部屋の中央には格好良くディスプレイされたサインボールがずらり。さては全在籍選手のサインボールではと思い、イガワさんのボールを探してはみたものの、限られた時間のなかで見つけることはできませんでした。並べ方に規則性がないんだよな。「あいうえお順」なら見つけやすいのに。「い」だし。

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著者プロフィール

1975年生まれの漫画家・コラムニスト。大阪府出身。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にてデビュー。現在は『週刊アサヒ芸能』(徳間書店)等に連載を持つほか、テレビ・ラジオ・トークイベントに出演するなど活動範囲を拡大中。元よしもと芸人。著書・共著は『みんなの あるあるプロ野球』(講談社)、『野球大喜利 ザ・グレート』(徳間書店)、『ベイスたん』(KADOKAWA)など。

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