ドローに終わった“低地国ダービー” 攻めるベルギー、耐えるオランダが鮮明に
両国にとって呪われたダービーに
ルクセンブルク戦ではアリエン・ロッベンが1年ぶりに代表復帰する予定だ 【Getty Images】
オランダはけが人に泣かされている。2年半ぶりに代表復帰を果たしたベテランMFスタイン・スハールスはふくらはぎを痛めて15分にヨルディ・クラーシと代わった。スハールスは10日の検査でルクセンブルク戦の出場可否を決める。
アタッカーの2人、ビンセント・ヤンセンとレンスは離脱が決定した。ヤンセンはGKシモン・ミニョレと激突した際に脳振とうを起こし、27分にバス・ドストと代わった。フェネルバフチェで好調だったレンスは、ベルギー戦でも時折好プレーを見せていたが、左サイドをドリブルで突破しようとした際、ハムストリングを痛めて後半22分にメンフィス・デパイと代わった。
層の薄くなっているオランダ代表だが、クラブで出場機会に恵まれない選手、けがに悩まされている選手も多い。今回の招集メンバーからすでにDFリック・カルスドルプ、テレンス・コンゴロ、MFダビー・プロパー、FWクインシー・プロメスが負傷で代表を辞退していた。
ルクセンブルク戦ではアリエン・ロッベンが1年ぶりに代表復帰する予定だが、そのバックアップはメンフィス、スティーブン・ベルフハウスと所属チームでレギュラーを獲り切れていない選手たち。試合前の記者会見ではダニー・ブリント監督がブランドレイ・クワス(ヘラクレス)というウインガーをオランダ代表にリストアップしていることが明らかになり、ファンを驚かせた。そのクワスは低地国ダービーが行われた夜、ロッテルダムでキュラソー代表としてエクセルシオールとの練習試合に出場している。
今のオランダにとってベルギーとの1−1は満足すべき結果だ。それ以上に、負傷者がまた増えてしまったことのほうが恨めしい。ベルギーも、コンディションが戻っていたと思われていたバンサン・コンパニーが、ウォーミングアップで出場を取りやめる緊急事態があった。そういう意味では、両国にとって呪われたダービーになってしまった。