「イキナリ走れる」アルバートに本紙は◎ 大混戦アルゼンチン共和国杯の記者座談会

競馬専門紙「優馬」

されど一筋縄ではいかないハンデ戦 穴はコレ!

復活をかける一昨年のダービー馬ワンアンドオンリー(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】

デスク「“大魔神2頭出し”のもう一方、ヴォルシェーブも、けっこう穴人気となりそうだな」

西田「前走はクビ差でも着差以上の完勝でした。スタミナ豊富なこの馬の持ち味を生かすにはピッタリの舞台ですし、相手は強くなりますが、55キロのハンデなら通用していいと思います」

伊利ヴォルシェーブは左回り5戦5連対のサウスポー。遡れば、3歳時の京成杯でアルバートに先着した実績もありますからね。ここは狙ってみたいところです」

広田「陣営も“とにかく左回りにこだわって使ってきた”とのことで、前走後すぐにここを目標に調整されてきたんですよ。折り合い面で全く不安はない馬ですから、距離が延びるのも好材料ですし、シュヴァルグランと比べても遜色がないほど、陣営のムードは良かったですね」

坂倉「新鋭の台頭もあっていいとは思いますが、僕は、おととしの2着馬クリールカイザーの一発があっていいかと。1年もの長いブランクがありましたが、前走を見る限りだいぶ復調気配にあります。この馬もキレ味で勝負するわけではないので、東京2500mの適性はかなり高いですし、単騎逃げでの展開利も見込めそうですよ」

山崎クリールカイザーについては、相沢師も“ここ数戦で最高のデキ”と太鼓判を捺しています。前走は早目に動いたところで他馬も追いかけてきて“マークが厳しかった割にはよく頑張っていた”とも。田辺騎手も“行くしかない”と言っているようですし、粘り込みがあって不思議はないですね」

デスク「おととしの話が出たところで、その勝ち馬フェイムゲームの復活はないのか?」

守屋「前走の宝塚記念は、師によると“最内枠で馬場の悪いところを通ったこともあり、道中ハミを取らずまったく反応しなかった”ようですが、調教でも反応が鈍いことがたびたびあり、今回はそれを解消すべく、思い切って去勢したとのことです。その効果については、“無闇に鳴いたりすることがなくなり、随分大人しくなった。あとは実戦でシッカリ走ってくれればいいが、やってみないと……”と。普段から控え目なジャッジをする師ですが、調教をつける助手さんにも“この大人しさがいいほうに出るかは分からない”と言われました。おととしの勝利のみならず、ダイヤモンドS2連覇や昨年の天皇賞・春ではゴールドシップにクビ差まで迫った実力馬。個人的にハンデ58・5キロを想定していたが、58キロなら0・5キロはやや“儲けもの”に映りますし、無視はできないですけどね」

瀬古「僕が陣営に色気を感じたのがレコンダイトですね。いかにも休み明け、という感じで伸びを欠いた前走は度外視していいですし、この馬の調子のバロメーターはいわゆる“銭形模様”が出ているかとうか。“今回は通常の中2週使いよりも一本多く追ってみたんだが、それが良かったのか、先週までは見られなかった銭形がうっすら浮かんできたんだ。変わるかもよ”と、音無師が満更でもない様子でしたよ」

デスク「あと、もっと気になるダービー馬の名前が出てこないが……」

瀬古「僕も個人的に復活を待っているワンアンドオンリーですけど、前走なども直線では脚を使っているんですが、勝負どころで反応ができないんですよね。鞍上が仕掛けると頭を上げて行こうとしない面があるので、中間は普段の歩きから矯正を試みているようです。橋口慎師も“調教では頭を低くして走れるようになっているし、これがレースにも繋がれば”と、望みは捨てていませんよ」

デスク「ということで、俺の注目馬は、モンドインテロだな。自信があるわけではないが、着差以上に強かった前走内容を信頼しよう。で、木谷は、例によってカラ人気の馬か?」

木谷「いえいえ、ここは人気でもシュヴァルグランヴォルシェーブを買いますよ。秋華賞で大魔神の“”の強さを思い知りましたからね」

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著者プロフィール

競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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