【新日本プロレス】BUSHIがIWGPジュニア初戴冠 ベルトに毒霧 手負いの柴田が大流血でNEVER王座を死守

高木裕美

2大会を欠場したものの強行出場

強行復帰した柴田は大流血しながらもNEVER王座を死守 【横田修平】

 セミファイナルのNEVER無差別級選手権試合では、手負いの王者・柴田勝頼がボビー・フィッシュを破りV2に成功。試合後、レッドラゴンとしてフィッシュとタッグを組むパートナーのカイル・オライリーが次期挑戦者に名乗りを上げた。
 柴田は12日の後楽園ホール大会で、レッドラゴンの合体技チェイシング・ザ・ドラゴンを食らい、胸椎を負傷。2大会を欠場したものの、今回のタイトル戦に向け、強行復帰を決意した。フィッシュとは8.20ROHラスベガス大会でROH世界TV選手権王座をかて対戦し敗北。リベンジ戦という意味でも、今回は絶対に負けられない戦いだった。

【横田修平】

 柴田は右肩の辺りにガッチリとテーピングを施して入場。フィッシュは弱点である首を容赦なく痛めつけるが、柴田もコブラツイストで反撃。フィッシュはなおもアキレス腱固め、バックドロップで投げると、柴田もジャーマンスープレックスで投げてPKへ。だが、ダメージが大きく、カバーには入れない。なおもフィッシュはヒザ十字固め、キャプチュード、バックドロップと攻め立てるが、柴田が起死回生の頭突き。あまりの衝撃に、額から激しく流血しながらも、すかさずPKをブチ込んで勝利をもぎ取った。

オライリーが挑戦者に名乗り

フィッシュのパートナー・オライリーが挑戦者に名乗り 【横田修平】

 試合後、オライリーが「柴田さん。次、やりましょう」と日本語で挑戦状を叩きつけると、柴田も激しくにらみ合った後、「何言ってるか分からないけど、やってやるよ」と、その場で対戦を受諾。「明日のことは分からないけれど、今日は生き延びることができた。次、次々とやらなくてはいけない相手がいるみたいなんで、しっかりカタつけていきたい」と、体が続く限り、今後も防衛ロードを突っ走ると誓った。

エルガンが内藤は“第2ラウンド”も

【横田修平】

 9.25神戸ワールド記念ホール大会でIWGPインターコンチネンタル王座をかけて争うマイケル・エルガンvs.内藤哲也の抗争がヒートアップ。試合後の場外戦でも収まらず、“第2ラウンド”にまで突入した。
 両者は第7試合のスペシャル6人タッグマッチで対戦。エルガンが内藤を指名すると、内藤は応じると見せかけて、背後からEVILが襲撃。しかし、エルガンも2人まとめて抱え上げ、マットに投げ捨てる。

内藤はエルガンの左足を集中攻撃 【横田修平】

 内藤率いるLIJはエルガンの左ヒザに狙いを定め、徹底的に痛めつけるが、エルガンも得意の怪力で内藤のスイング式DDTを振り切ると、内藤とEVILをまとめてダブルのラリアット。試合はSANADAが田口隆祐をSkull Endで仕留め、LIJの勝利となるも、内藤は試合終了のゴングを無視してエルガンをリングイン。左ヒザを締め上げて破壊した。
「すべてはデスティーノだよ。運命。これを変えるのはほぼ不可能だからね。メインでKUSHIDAを応援するお客さま、神戸でエルガンを応援するお客さま。今のうちに楽しんでおくといいよ。運命は変わらないからね。どんな景色かは、その時までトランキーロだぜ。 カブローン」とうそぶいた内藤は、メインのIWGPジュニア王座戦にも乱入。

 レフェリー不在のスキにリングに上がり、KUSHIDAに襲いかかるが、そこにエルガンが駆けつけ内藤にキック。さらに内藤とBUSHIを2人まとめて投げ捨ててKUSHIDAを救出し、左足を引きずりならも内藤をバックステージへ連れ出した。しかし、結果はBUSHIの勝利。内藤の言う「ディステーノ」は、神戸でも、やはり変えられない運命なのか……。

オメガはIWGPベルトをロックオン

【横田修平】

 9.22広島サンプラザホール大会で東京ドーム・IWGPヘビー級王座挑戦権利証争奪戦を繰り広げるケニー・オメガとYOSHI−HASHI、シングルマッチを行うオカダ・カズチカとバッドラック・ファレも6人タッグで対戦。
 ゴングを待たずにバレットクラブが奇襲攻撃を仕掛けると、オメガはIWGPのベルトを我が物顔で手にする。ファレは場外でオカダにチョーク攻撃を見舞うと、リング上でも全体重で踏みつける。

【横田修平】

 しかし、オカダもドロップキックからボディースラムで投げきると、飛び込んできたオメガにもフラップジャック。YOSHI−HASHIがオメガにヘッドハンター、バックキック。オメガは担ぎ上げて片翼の天使を狙うも、YOSHI−HASHIが切り返してバッククラッカーを炸裂。さらに裕二郎をカルマでマットに沈め、勝ち名乗りを上げた。

オカダとファレは試合後も大乱闘

試合後も乱闘を続けるファレは場外でバッドラックフォールの体勢へ 【横田修平】

 試合終了のゴングが鳴っても、オカダとファレは乱闘を継続。ファレは場外でのバッドラックフォールで投げようとしたため、セコンド陣が慌てて制止した。前哨戦では仕留めきれなかったオカダは「広島ではツームトンを、1回じゃなくていい。何回でも突き刺してやる。一発食らっただけでお前はもう立ち上がれないだろうけどな。その後しっかりレインメーカーで終わらせてやる」と、広島で完勝し、10.10両国国技館大会での丸藤正道とのIWGP王座戦に臨むと宣言。
 一方、YOSHI−HASHIは「オレは広島で失うものは何もない。権利書を奪って、テメェのその安っぽいプライドを粉砕してやるからな。覚悟しておけよ」と、今年のG1を制した夏男を、一気に奈落の底へ突き落とすと息巻いた。

YOSHI-HASHIは「プライドを粉砕してやるからな」とオメガを挑発 【横田修平】

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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