イチローの記録達成後からチームは低迷 戦力かみ合わずマーリンズは崖っぷち
投手陣もリードを守れず
シーズン途中にパドレスから加入したロドニーだが、なかなか本領を発揮できていない 【Getty Images】
結果としてクローザーの座に収まったロドニーは、なんとかセーブを積み重ねているものの、マーリンズ移籍後の防御率は5.28。彼がマウンドに上がれば安心、という状況でもなく、復帰したラモスも残念ながら不安定だ。
先発陣に関しても、エースのホセ・ヘルナンデス以外は、良かったり悪かったりで、安定感がない。先発に回って結果を残していたフェルプスは先日、故障者リストに入った。トレードで獲得した先発のアンドリュー・キャッシュナーも散々。また、故障で戦列を離れたのは、スタントン、フェルプスに限らない。野手では、パワーヒッターのジャスティン・ボアも不在。先発陣ではともに左のチェン・ウェイン、アダム・コンリーもローテーションを外れている。
イチローの経験を生かす時だが
ほとんどの選手はプレーオフ出場経験がなく、そもそもプレーオフ出場を争った経験すらない。そういう中でどう戦っていくのか。こんなときこそ、イチローの経験が生きるはずだが、若い選手らはその背中を見て何を感じるのか。
あの日、ゴードンのロッカーからすぐ近くの丸テーブルには、みんなが飲み干したシャンパングラスが置かれていた。プレーオフに出場すれば、今度はシャンパンを口に含むどころか、体に浴びることさえできる。
シーズンは残り1カ月。再浮上のきっかけをつかめるかどうか。
4日の試合では、同点の9回表、イチローがインディアンスの絶対的クローザーのアンドルー・ミラーから勝ち越しタイムリーを放つなど、2点を勝ち越した。“きっかけ”にはうってつけの一打だったが、その裏、ロドニーが2点のリードを守りきれず、最近のチームを象徴する展開となってしまった。