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広島・田中広輔が語るショート守備の極意
「打球への一歩目が最も大事」
「1番・ショート」として広島の快進撃を支える田中。今回はショート守備の極意について話を聞いた
「1番・ショート」として広島の快進撃を支える田中。今回はショート守備の極意について話を聞いた【写真=BBM】

 25年ぶりの悲願に突き進むチームの中で、開幕から「1番・ショート」として突っ走る攻守のキーマン。チームを上昇に導く極意を明かす。

打球を待つのは一番動きやすい体勢

 アマチュアのときは石井(琢朗/現・広島1軍打撃コーチ)さんや松井(稼頭央/東北楽天)さんに憧れていましたね。ジャンピングスローなどの派手なプレーを見て、カッコいいなと思っていました。


 一番大切にしているところは打球に対する一歩目ですね。それはショートだけでなく、どのポジションでも同じだと思います。一歩目を早く、正確にするためには準備しかありません。打者の特徴や投手のボールへのタイミングなどを予測するようにしています。プロだとこれまでのデータから打球の傾向が出ていますし、ファーストスイングの仕方でもある程度は分かるところもあります。


 僕はそれほど低く構えず、自然体で立つようにしています。どちらの足に体重をかけるか、などもあまり気にせず、その日の体の状態に合わせて一番動きやすい体勢を探るようにしています。前後の重心も、つま先のほうに置き過ぎると頭が前に出てしまうので、あくまでも自然体です。


 捕球の際には右足から入り、送球に移りやすいように左足のつま先は上げています。投手が投球動作に入ったときには捕球の準備をしていますね。テニスの選手がサーブを待つような感じで、少し体を前後に揺らしながら打球を待ちます。静→動は難しい。動→動を心掛けています。

股関節を使って低い姿勢で捕球→送球

 僕は二遊間に比べると、三遊間の打球のほうが守りやすいですね。二遊間の打球はなかなか攻めていくことができず、捕ってから一塁方向に体を戻さないといけないので、難しい部分はあります。二遊間でも三遊間でも共通することですが、動くときにはなるべく体をホーム方向に向けるようにしています。半身になり過ぎるとイレギュラーに対応できない。打球に対して正対したまま守ることを意識しています。


 ノックの際には足を使って、股を割って低い姿勢で捕ることを常に意識しています。僕は正面の打球を少し多めに打ってもらい、足を使ってリズム良く投げる練習を行うようにしています。やっぱり正面の打球が一番難しい。どうしても足が止まってしまうので、足を動かして半歩でもいいので右に回り、次の動作に移りやすいようにしています。右足で捕まえる、ではないですが、股関節を使って低い姿勢で捕球→送球の動作を行います。 


 ゲッツーの際には二塁手が次の塁(ファースト)に投げやすい位置にスローイングするように心がけています。目標としては二塁手の胸から一塁寄りですね。ボールの見せ方も大事です。相手から見てボールがどこにあるのかが分かりやすいように、送球するようにしています。僕の場合だとキク(菊池涼介)はどこに投げてもパパッとプレーしてくれるので、すごくやりやすいですね。

ワンポイントアドバイス

■1歩目を大切に

【写真=BBM】
【写真=BBM】

 打球方向を予測しながら、自然体で構えます。捕球の際には左足のつま先を上げ、送球しやすいようにする。

■動→動へつなげよう

【写真=BBM】

動→動へつなげようテニスの選手がサーブを待つような姿勢で、1歩目を素早くするために体を前後に揺らして備える。

■体を正面に向けて

【写真=BBM】
【写真=BBM】

 体を正面に向けてイレギュラー時にも対応できるよう、左右の打球を追うときにはホーム方向に体を向ける。

■正面の打球で基本をしっかり

【写真=BBM】
【写真=BBM】
【写真=BBM】

正面の打球は足が止まりがち。送球しやすいように右へ回り込みながら、股関節を使って捕る

■目標は胸から一塁寄り

【写真=BBM】

 二塁手が受けやすいようにボールを見せながら。相手の胸から一塁寄りを目標に送球する。

グラブチェック

【写真=BBM】

 このグラブは使い始めてまだ1年も経っていないので、まだ探りながらという感じですね。大きさは平均的なショートの型ですが、ポケットはちょっと深めに作ってもらっています。内野手といえば十字のウエブというイメージなので、グラブを変えてもそこは踏襲している部分ですね。


 理想はどんな動きをしていても安心感のあるグラブ。言葉にするのは難しいですが、はめたときにフィーリングでピタッとくるものがあるんですよね。大きさやウエブの形、革の厚さなどは具体的にリクエストできますが、「ああ違うな」とか「この感じだ」など、実際にはめてみないと分からない感覚が、一番大事なところでもありますね。


(取材・構成=吉見淳司)

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