【鈴木軍】みのるが「矢野丸藤」からGHCタッグベルト強奪

高木裕美

GHCタッグ王座転落のKESがまたも失態

【横田修平】

 セミファイナルでは、ランス・アーチャー&デイビー・ボーイ・スミスJr.組vs.中嶋勝彦&マサ北宮組vs.潮崎豪&マイバッハ谷口組が3WAYタッグで対戦。1年以上に渡りGHCタッグ王座V10の大記録を樹立しながら、矢野丸藤に敗れて王座転落し、リマッチでも連敗したKESが、またも苦杯をなめさせられた。

 最初に存在感を見せ付けたのは、大阪でGHCヘビー級王座を戴冠し、13日付で正式にノア所属選手となった潮崎。中嶋に逆水平チョップを打ち込み、中嶋のミドルキックとの応酬となると、介入しようとしたアーチャーの突進を素早くかわし、ダブルのキック。さらに谷口との合体バックドロップを繰り出すなど、王者として脂の乗ったファイトを見せるが、パートナーの谷口がKESのキラーボムに撃沈。エンジンがかかってきたところで退場となってしまう。

【横田修平】

 すでに楽勝モードのKESは、経験の浅い北宮をいたぶると、体の小さな中嶋にもアーチャーのマッケンロー&スミスのミドルキックによる合体攻撃。さらに北宮、中嶋に対し、一撃必殺であるキラーボムを決め、もはや勝利は確実かと思われたが、ここで2人は力の差を誇示するためなのか、中嶋のフォールに入ることなく、あえて試合権利のない北宮に再度キラーボム。だが、このわずかな時間で体力を回復した中嶋が、2発目のキラーボムをキックで阻止し、アーチャーを足折回転エビ固めで丸め込んで3カウントを奪取してしまった。

 これまでノアマットでは無敵を誇っていたKESだが、矢野丸藤への連敗に続き、まったく実績のない中嶋組にまで白星を献上。さらにみのる&飯塚組がGHCタッグ王座への挑戦に名乗りを上げたことで、今後はKESとしての存在意義や真価が問われることになりそうだ。

ジュニア王者・金丸は2冠奪取へ執念

GHCジュニア王者・金丸はタッグとの2冠王へ執念 【横田修平】

 ジュニア4WAYタッグマッチでは、GHCジュニアタッグ王者である原田大輔&小峠篤司組から、金丸義信&エル・デスペラード組がフォールを奪取。7.16後楽園で開幕するジュニアヘビー級タッグリーグ戦を前に、桃の青春タッグに揺さぶりをかけた。

 拳王&大原はじめ組、平柳玄藩&キャプテン・ノア組も加えた4WAY戦では、やはり王者である桃の青春タッグが徹底的に狙われる展開に。開始早々、原田が5分近くにわたってローンバトルを強いられるも、得意の連係で徐々にペースを取り戻し、相手チームを次々とダウンさせていくが、金丸が原田にトルネードDDTを仕掛けると見せかけて丸め込み、3カウントを奪取。GHCジュニアヘビー級王者でもある金丸は、試合終了のゴングが鳴った後も原田、小峠に襲い掛かり、2冠奪取への執念を見せ付けた。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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