ハリル「他の選手にチャンスを与える」 キリンカップ ブルガリア戦前の会見

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この試合であらゆるトライをしようと思っている

本田の欠場を明言したハリルホジッチ監督は、「ここまで素晴らしいパフォーマンスで彼がトレーニングをしたのは初めてなので本当に残念だ」と発言 【写真は共同】

――GKの選考基準について。西川、川島、東口と使ってきたが、あらためてどういうところを見てレギュラーを決めるのか?(元川悦子/フリーランス)

 この試合であらゆるトライをしようと思っている。何人かの選手に関してだが、このポジションでできるのか。そしてGKに関しては、永嗣はここに数日いる。おそらくプレーする可能性は大きいだろう。彼も厳しいトレーニングをして、ディスカッションもしてきた。彼は野心、厳しい気持ち持って、先発を奪いたいという姿勢を見せてくれた。ただ、誰が優先順位の1番かは決めない。最終予選に向けて、まだまだ発展があると思う。おそらく9月3日に優先順位1が見つかる。今のところは誰が優先順位で1番かということを言うことはできない。

――本田がいるのといないので日本代表はどう変わるのか。代わりに誰を使うのか、それともシステムを変えるつもりなのか?

 本田はプレーしない。親善試合でもあるし、リスクは取りたくない。誰かがけがをすることはこれからもあるし、他の選手にチャンスを与えないといけない。われわれのオーガナイズは大した変化がないだろう。ただ圭佑とは違うタイプの選手が入るだろう。われわれのプレーの変化は個人の特徴による。

 本田はここ数年A代表のキーとなる選手で、簡単に彼の代わりになれる選手はいない。ただ、これまでも予選を戦ってきて本田がいない試合もあった。合宿に来るのが遅れたということもある。状況が変わったので、彼の代わりに1人か2人使うことになると思う。クオリティー、レベルは本田とは違うレベルかもしれない。私は若手の選手を使う勇気がある。大島、小林祐はすぐにプレーさせるためではなく、次の準備のために呼んだ。少しリストを大きくしたいということもある。2、3回のトレーニングがあったが、選手の多くの情報を得ることができた。映像やグラウンドで試合を見るよりも、練習をするほうがいい。さらに意見交換も直接できる。日本代表はまだまだ構築の余地がある。

 そして今回、各個人の映像を用意して、各個人と話をした。「これは良いけれど、これは向上できる」という内容のビデオだ。本当にこの合宿は有効になっていると思う。ただ、本当は本田にもプレーしてほしかった。ここまで素晴らしいパフォーマンスで彼がトレーニングをしたのは初めてなので、本当に残念だ。

欧州の強豪に互角のプレーができるか見たい

――今回のキリンカップはW杯最終予選に向けたテストがあると思う。ブルガリア戦
では何を一番テストしたいのか?


 試合はテストだが、彼らがどのようなレべルで対応するのかを見たい。欧州のフィジカル的に強いチームに対してどう守備をするのかであったり、デュエル、空中戦に対抗できるのかどうか。オフェンス面ではわれわれのプレーを見せられるのか。最終予選に向けて良いレベルに達しているのか、欧州の強豪に互角のプレーができるのか、90分間試合をコントロールできるのかというものがある。

(3月のW杯2次予選で)シリア戦に5−0で勝ったが、5−0というほど簡単ではなかった。10分間で相手が2〜3回のビッグチャンスを作った。これもビデオを見せたし、修正する必要がある。同じことを繰り返さないようにしないといけない。ブルガリアにそれをやれば1〜2失点してしまうだろう。良いレッスンになったわけだ。

 デンマークもボスニア・ヘルツェゴビナもFIFAランクはかなり上位だ。われわれよりパワーがあり、テクニックもあるだろう。そういったチームに対して、われわれがどういった対応をしなければならないのかが見られるだろう。これはW杯本大会に向けた準備でもある。

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