アルバレスが戦慄のKO劇で初防衛 ゴロフキンとのミドル級頂上決戦が実現か?
ウェイト、報酬など実現への問題は多数
ゴロフキン戦実現への課題は多数あるが、ボクシングファンにとっては是非実現してほしいところだ 【Getty Images】
今後、両者の交渉がついに開始されるとして、ウェイトの問題はどうなっていくのか。商品価値ではカネロが大きく上回っている現状下で、報酬分配はどうなるのか。オスカー・デラホーヤが率いるゴールデンボーイ・プロモーションズは、“金のなる木”であるカネロを、“全階級を通じて最も恐れられている選手”と呼ばれるゴロフキンにぶつける勇気が本当にあるのか。
それらの問いへの答えは、明日以降に催される話し合いの経緯を待ってみなければならない。ただ……両陣営にも様々な思惑はあるだろうが、現在最高のマッチアップであるカネロ対ゴロフキン戦は、可能な限り早く実現させて欲しいと願わずにいられない。
「160パウンドのリミットで戦うよ」と公言
浮世離れした金額が飛び交った一方で、去年の“世紀の一戦”は凡庸な試合内容でファンを落胆させてしまった。米国内には「もうボクシングのPPVを買うつもりはない」と公言するスポーツファンも少なくない。そんな今だからこそ、カネロ対ゴロフキンの分かりやすさには計り知れない魅力がある。
「ゴロフキン、どこにいる? 明日の朝の電話に出るように」
試合後の会見中、デラホーヤがスペイン語放送の取材を受けていたゴロフキンにマイク越しにそう呼びかけるシーンがあった。現役時代は“ゴールデンボーイ”と呼ばれプロモーターは、近年は「ファンを喜ばせるファイトを組みたい」と盛んに公言してきた。そして、カネロもこの会見中についに「160パウンドのミドル級リミットで戦うよ」と公言した。だとすれば――。
ゴロフキン対カネロ戦は、ボクシングファンへの贈り物。願わくば今年の9月、どんなに遅くても来年の5月に挙行しなければならない。瞬きもできない展開が確実のビッグファイトを、世界中のファンが待ち受けているのである。