韓国ロッテがドラえもんとコラボ イベントから見える韓国の社会事情
ドラえもんは人気マスコット
球場前広場で24日まで行われた「ドラえもんひみつ道具100展」には子供や女性を中心に多くのプサン市民が訪れた 【ストライク・ゾーン】
「ドラえもんについて韓国では、いちキャラクターとしては広く認知されているものの、アニメのストーリーや登場人物についてはあまり知られていません。ドラえもんマニアで知られる俳優のシム・ヒョンタクさんが、“ドラえもんは昔、黄色くて耳もあった”というようなエピソードをテレビで話したことで最近、少しずつ知られるようになったくらいです」
韓国人にとってのドラえもんは漫画の主人公というよりも人気マスコット。「日本人にとってのスヌーピーみたいな存在だと思います」と別の球団関係者は説明する。ドラえもんユニホームを着てプレーする選手たちは、そのデザインを特に気にする様子もなく、チームのムードメーカー、ソン・ヨンソク内野手も「特に違和感はないです」と話した。
ドラえもんが100体並ぶ光景も
チアリーダーも袖を通すドラえもんユニホームは発売開始1時間で一次販売分が完売。増産を繰り返している 【ストライク・ゾーン】
球場に訪れた地元市民と球団・イベント関係者に「ドラえもんの道具の中で欲しいもの」について聞いてみた。するとやはり漫画の内容には詳しくない様子で「あまり知らない」という回答が最も多く、次に挙がったのは、「どこでもドア」や「タケコプター」ではなく、「アンキパン(文字を転写して食べると暗記できるパン)」だった。「覚えることが多くて大変だから」とこぼす女子高生や会社員の言葉に、韓国が学歴偏重社会であることを実感させられた。
今年ロッテは土曜日のホームゲームごと、今後10試合で「ドラえもんといっしょファミリーデー」を開催。選手はドラえもんユニホームを着用する。次回は4月30日(土)のNCダイノス戦で行われる予定だ。