早実・清宮、2年目初戦は特大弾のご挨拶 つなぎの打撃も披露して4番の責任十分
監督も「どこまで飛んでったの?」
期待通り、一発を見舞って2年目のご挨拶だ。5回、相手ピッチャーが代わった先頭打者。変化球を空振りするなど2ボール2ストライクと追い込まれるが、外の変化球をレフトとライトにそれぞれ大きなファウル。「ここでストレートはないな」と読み切った7球目、高めのスライダーをライトの防御ネット上段にぶち当てた。和泉監督が「どこまで飛んでったの?」と打球を追えないほど、飛ばしたわけだ。
「冬にベンチプレスとスクワットをやって筋力が増した」とパワーがついた。「飛距離が伸びてると思います」とは自身の実感だ。
1年の時に22本を放って、今日のホームランが36本目とのこと。この春、練習試合を含めてすでに14本を重ねていることになるが、本人は「コンスタントに出てますね」とはにかんだ。
ライナーより大きな弧を描く飛球
鋭いライナーがスタンドインするというよりも、大きな弧を描く飛球が文句なしにスタンドに届く。今日と練習試合のホームランを見たが、打球の質が変わってレベルアップした印象を受ける。本人も「少し擦った打球でしたが、悪くない弾道でした」と分析してみせた。
1打席目は外角のストレートを流し打ってレフト前へ軽打。初回の4点につなげ、6回は満塁から押し出し四球を選んで一気のコールド勝ちに貢献した(12対2)。「自分が打てば盛り上がるし、チームを背負っている」と4番の責任も感じている。
甲子園のセンバツをテレビで見ながら、「自分らはなんで、ここ(早実グラウンド)で練習してんだろう。負けてられないな」と思ったという。負けん気と分析、調整力はそのままに、夏よりもそして秋よりも、冷静に落ち着いていた。チームも怪物も冬を越えて、楽しみな春を迎えた。