松山、石川、岩田がゴルフで伝える思い 一口で語れない、それぞれの「3.11」
「自分に何ができるのか」と自問し続けた5年
「アメリカにいても日本のみなさんの冷静な対応とみなさんの絆の強さが伝わってきます。心の底から自分が日本国民であることを誇りに思いました。同時に自分がプロゴルファーであること、プロゴルファーとしてなにができるか。それを考える日々です。遠く離れた地からではありますが、今、恐怖と戦っているみなさんにエールを送ります。強く願えば必ず叶う。ひとりひとり自分のやるべきことに全力で取り組めばいつか絶対に良いことが待ってる。そう信じてます」(原文ママ)
米国でも連日、震災の様子が報道される中、石川は自分に何ができるかを模索し続けていた。そして表明したのが、賞金の全額と1バーディにつき10万円の寄付という大胆なプランであった。
さらに石川は、その年の7月に被災地を訪問し、石巻市立門脇小学校の6年生と交流を持つようになる。その訪問は不定期ながら、ほぼ毎年の年中行事になった。子供たちと会うたびに石川は「自分に何ができるのか」を自問し続けている。それは、彼ら、彼女らとともに自分の成長を見守ることなのかもしれない。
今年1月4日、石川は1年半ぶりに石巻を訪れた。初めて会ったときは小学校6年生だった子供たちも、今はもう高校生だ。石川は、成人式を迎えるまで見届けたいとしている。
米ツアーで戦う3人の日本人選手は、どんな思いで3月11日を迎えるのだろうか。