本場UKのサッカーくじの楽しみ方 海外サッカー対象の「toto」販売中(PR)

東本貢司

「準・宝くじ」方式の老舗の「サッカーくじ」

UKにはフットボールに特化した老舗の「サッカーくじ」も存在する 【写真:ロイター/アフロ】

 以上とは別に、UKにはフットボールに特化した老舗の「サッカーくじ」が存在する。「フットボール・プールズ」(以下:プール)と呼ばれるもので、1923年、マンチェスター・ユナイテッドのホームグラウンド「オールド・トラッフォード」の場外で「リトルウッズ社」(創立者:ジョン・ムアーズ)が売り出したのが始まりとされている。

 この史上最古の本格的サッカーくじの仕組みは、現代の感覚からするとかなりひねりが利いていて面白い。例えば、最も伝統的でポピュラーなエントリーメニュー「クラシック・プールズ」は、週末に予定されている試合から「10(メニューによっては11および12)」の対戦カードを選び、そのうち「引き分けに終わったゲーム」の数とその“内訳”にしたがってポイント化され、最も高いポイントを稼いだベッターに最大300万ポンド(約5億5000万円)の賞金が贈られる。

 つまり、ブックメイカー方式と違ってこちらは言わば「準・宝くじ」方式。なお、「内訳」とは2−2以上の引き分けに最も高いポイントが与えられることなどを指す。また「クラシック」以外にもさまざまなエントリーメニューがあって、例えばハーフタイム時点での勝ち負けやスコア、試合で最初にゴールを決めるファーストスコアラーを予想するサブメニューなど、ベッティングの楽しみ方に幅があり、工夫が凝らされている。

 現在は、リトルウッズ社とその競合2社を合体買収した「スポーテック社」と名を変え、2007年からネット展開を行っている。実は、筆者がその昔、初めて手に取ったのが、このプールのエントリーシートで、まるで迷路のごとき複雑なパズルが目の前に突きつけられたような記憶がある。当時、噂で公式全試合(4部までの総計46試合)のスコアを的中した人が出た話を聞いたものだったが、確かその賞金は数百億円クラスだったような……懐かしい時代の“他愛ない”思い出である。

今週末のプレミアリーグ、私家版toto予想

 最後に、今週末の「totoくじ」の私家版予想(プレミアリーグのみ)を。

チェルシーvs.サンダランド:0
エヴァートンvs.レスター:0
マンチェスター・ユナイテッドvs.ノリッチ:1
サウサンプトンvs.トテナム:2
ストークvs.クリスタル・パレス:0
ウェスト・ブロムウィッチvs.ボーンマス:0
ニューカッスルvs.アストン・ヴィラ:2

※1:ホームチームの勝ち、0:引き分け、2:アウェイチームの勝ち

 引き続き苦戦のチェルシーはやっとこさのドロー、スパーズ(トテナムの愛称)が絶不調気味のセインツ(サウサンプトンの愛称)を敵地で粉砕、一転奮起のヴィラが復調に気を許すニューカッスルに一泡ふかす。最大の見どころは、首位レスターを迎えるエヴァートンがスリリングな展開からあと一歩でホーム勝利……と思いきや、終了間際に痛恨のPKを与え、ヴァーディーがリーグ通算得点を16に!

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著者プロフィール

1953年生まれ。イングランドの古都バース在パブリックスクールで青春時代を送る。ジョージ・ベスト、ボビー・チャールトン、ケヴィン・キーガンらの全盛期を目の当たりにしてイングランド・フットボールの虜に。Jリーグ発足時からフットボール・ジャーナリズムにかかわり、関連翻訳・執筆を通して一貫してフットボールの“ハート”にこだわる。近刊に『マンチェスター・ユナイテッド・クロニクル』(カンゼン)、 『マンU〜世界で最も愛され、最も嫌われるクラブ』(NHK出版)、『ヴェンゲル・コード』(カンゼン)。

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