是か非か!? プロ野球「育成選手制度」=インフォグラフィックで検証
2005年オフ導入から10年
3種類に分けられる育成選手
【ベースボール・タイムズ】
「1軍戦出場不可」、「背番号原則3ケタ」、「年俸240万円」、「契約期間3年まで」など多くの制約が設けられている育成選手。その経緯、種別を大きく分けると3通りあり、約半数は「育成ドラフトで入団した選手」で、残りの半数は「自由契約から育成選手として再契約した選手」と「同一球団5人目以降の外国人選手」となっている。10年間で341人という数の妥当性はさておき、その半数近くが「元支配下」と「外国人」が占めるようでは、「育成」という本来目的からは外れ、プロ野球選手を目指す日本の若者たちの“登竜門”だとは言い切れないだろう。
山口鉄也、松本哲也、岡田幸文らを輩出
【ベースボール・タイムズ】
そこから同制度は一気に拡大。翌年には東北楽天、東京ヤクルト、翌々年には千葉ロッテ、オリックス、横浜(現・横浜DeNA)、阪神も育成ドラフトに参加し、それに伴って育成選手の数も右肩上がりで増加。09年には計26人の“育成ルーキー”が誕生した。翌10年はやや人数を減らしたが、11年には最多の29人が育成選手としてプロ入りし、埼玉西武が初参加した育成ドラフト後の翌12年には育成選手の在籍人数が計107人にも及んだ。
球団別にみると、制度導入初期は育成出身の山口鉄也、松本哲也が08年、09年と新人王を受賞したこともあって「育成=巨人」の印象が強かったが、その後は09年にロッテに入団した西野勇士、岡田幸文が脚光を浴び、ここ4、5年は豊富な資金力を持つソフトバンクが積極的に同制度を活用。その中から山田大樹、千賀滉大、牧原大成、飯田優也、二保旭といった面々を支配下に送り出した。13年以降、全体数の増加は落ち着いたが、今季終了時点で巨人が13人、ソフトバンクは20人もの育成選手を保有している。