観ればバドミントンがやりたくなる! 『全力スマッシュ』の魅力にハマる

しべ超二

ある意味ではハイスピードでカンフーと一緒

主演のジョシーはバドミントンの腕前も本格派 【スポーツナビDo】

 本作は香港であの『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を上回るヒットを記録。映画のヒットを受け、街で気軽にバドミントンを楽しむ人たちが増えたという。

「とてもスピードが速いので、それに対してどうリアクションをするか。ある意味ではハイスピードでカンフーと一緒なんです。そこが魅力で、だから大好きです」

 そう語ってくれたのは本作の主演で、プロデューサーも務めたジョシー・ホー。ジョシーは留学したカナダでもバドミントンに親しんだ本格派で、スタッフ・キャストの中でも「一番の腕前」と皆が口を揃えた。
 バドミントンのスマッシュは時速400kmを超え、人力で行うスポーツの中では最も速いとされるが、本作ではCGをはじめとした様々な映像技術を駆使し、この最速スポーツの美しさと魅力を余すところなく描いている。

「実はこの映画を作る時に目標を設定して、それは“映画を観たらすぐにバドミントンがやりたくなる”というものだったんです」

 ウォン監督はそのように言い、香港での現象を見ても、この目標は十分達せられたと言っていいだろう。

人生とバドミントンに共通するメッセージ

 また、本作はバドミントンの魅力とともに、暴力事件によって一度は永久追放処分となった元スター選手のサウ(ジョシー)が、偶然出会った中年男性4人組と再起を懸けてバドミントンに挑む姿を描いており、“諦めずに追い続ければ逆転できる”という、人生とバドミントンに共通するメッセージが込められている。

「是非みなさん、ご覧になって楽しんでください。そして映画のメッセージもしっかりキャッチして頂ければと思います」(ジョシー)

 シャトルを追うように、必死に何かを追う過程で人は変わることができる――そんなことを思いつつ、またバドミントンをやりたくなる一本だ。

『全力スマッシュ』


バトミントンでエキサイティング!映画『全力スマッシュ』予告編 - YouTube

10月10日(土)より、新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー!
(C)2015 852 Films Limited Fox International Channels All Rights Reserved.

2015年/FULL STRIKE/香港/108分/5.1ch/16:9

監督・脚本:デレク・クォック ヘンリー・ウォン
撮影:ジェイソン・クワン
音楽:波多野裕介

出演:ジョシー・ホー イーキン・チェン ロナルド・チェン エドモンド・リョン ウィルフレッド・ラウ スーザン・ショウ

提供:メダリオンメディア
配給:アンプラグド
公式サイト:zenryoku-smash.com

【イントロダクション】
監督・主演を務めたチャウ・シンチーがカンフーとサッカーを組み合わせるという奇想天外なアイデアを具現化し、香港映画の存在を世界に知らしめ、日本でも興行収入30億円を超える空前の大ヒットとなった『少林サッカー』(01)から13年。ついに今年、バドミントンを題材にした新たなスポーツコメディが登場!
監督は奇しくも、前作『西遊記〜はじまりのはじまり〜』でチャウ・シンチーと共同監督&脚本を務めたデレク・クォック。ビジュアル・エフェクトの第一人者ヘンリー・ウォンとのコンビで熱血バドミントン・コメディが完成!

【ストーリー】
かつてバドミントンの女王として君臨しながらも試合中に暴力事件を起こし、バドミントン界から永久追放されていたヒロイン、ン・カウサウ(略称サウ)は、ある晩、シャトルの形をした謎の物体を目撃する。その直後、廃墟で密かにバドミントン同好会を結成するワケアリの中年男4人組に出会う。負け組の彼らが必死で頑張る姿を見て、彼女もまた長年忘れていたバドミントンへの情熱を取り戻していく……。

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著者プロフィール

映画ライター。ペンネームは『シベリア超特急2』に由来し、生前マイク水野監督に「どんどんやってください」と認可されたため一応公認。日本のキング・オブ・カルト、石井輝男監督にも少しだけ師事。プロフィール画は芸人ネゴシックスの手によるもの。

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