セリーナ、年間グランドスラムに前進 立て直しにはサーブの復活が必須
年間グランドスラム達成は!?
セリーナは史上4人目の年間グランドスラム達成を目指す 【写真:ロイター/アフロ】
昨年のこの大会からグランドスラム4連覇中のセリーナは、マリア・シャラポワ(ロシア)が欠場したこともあり「年間グランドスラムは堅い」と言われてきた。しかし、ここまで勝ち上がった試合を振り返ると不安を残す内容が続いており、その問題は対戦相手よりセリーナ自身にあると言わざるを得ない。
テニスの記録は、相手に仕込まれたミス(フォーストエラー)と自分の凡ミス(アンフォーストエラー)を分けて考える。2回戦で戦ったキキ・バーテン(オランダ)との第1セット、セリーナには26本もアンフォーストエラーがあった。相手も16本のアンフォーストエラーがあったためセットこそ落とさなかったが、この日は違った。セリーナのアンフォーストエラー14に対し相手は1。サンズにシングルスの優勝経験はなく、ランキングも101位とセリーナとの差は大きい。セリーナがセットを落としても場内は楽観ムードに包まれていたが、本人に余裕はなかった。
サーブの復活が必須
4回戦の対戦相手はキーズはウィンブルドンではベスト8に入った伸び盛りの若手 【写真:ロイター/アフロ】
同じく序盤に苦しんだウィンブルドンの場合、4回戦の相手はビーナス・ウィリアムズ(米国)だった。子供の頃から打ち合った姉との試合で流れを切り替えることができた。今回の4回戦の対戦相手はマディソン・キーズ(米国)。今年の全豪オープンでベスト4、ウィンブルドンではベスト8に入った、伸び盛りの米国期待の20歳だ。
「固くなっているということはない。(グランドスラム4連勝のかかった)ウィンブルドンは意識したけれども、今回はみんなが言うほど意識していない」
年間グランドスラムがかなうか否かは、サーブの復活にかかっている。
ナダル、フェレール、ラオニッチも敗れる
苦手のフォニーニに敗れ、3回戦で姿を消したナダル 【写真:ロイター/アフロ】
第7シードのダビド・フェレール(スペイン)、第10シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)も敗れ、1回戦で錦織を倒したノーシードのブノワ・ペール(フランス)が第26シードのトミー・ロブレド(スペイン)を倒してベスト16に残っている。
文:武田薫
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