佐々木監督「優勝を意識付けて戦う」 東アジア杯 なでしこメンバー発表会見

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愛称は「チャレンジなでしこ」!?

リオ五輪を見据え、佐々木監督は猶本や京川ら若手を多く招集した 【スポーツナビ】

――カナダW杯の主力メンバーが多く外れているが、その選手たちに刺激を与えるという意図はあるのか?

 選んでいない選手に刺激を与えられれば良いとは思うのですが、まずはこの世代の非常に良いものを持っている選手たちが、今度の東アジアカップで「自分がリオ五輪に行くんだ!」という思いを出さなければ、今回選んでいない選手たちの刺激にならないと思います。そういう意味で今回選んだ選手たちに刺激を与えている。そして、その後の(五輪)予選にも関わる相手とやるわけですから、日本の代表として自分のプレー、そしてチームとしてどれだけチームになりきれるか。準備としては時間はないが、W杯に連れて行った選手たちがそこをまとめる力があるかというのもすごく重要になっていて、新たに加わった選手たちがまとまろうという中でどれだけできるか。そして、非常に環境が厳しい、暑い所でどれだけ個の力、チームの力、チームワークをもってできるかというのがこの年代にとっては素晴らしい経験にはなると思います。ただ、経験だけでわれわれ代表は帰って来られませんから、優勝というのをしっかりと意識付けて戦うつもりです。

――攻撃陣で田中美南や有町、横山ら新しい選手を試すが、どんなことを期待しているのか?

 今挙がった選手たちはチャンスメーカーというよりは点を取る選手たちなので、しっかりと結果を出すプレーがどれだけできるかを要求していきたいと思います。

――このメンバー構成はすごく新鮮だが、下の世代では「ヤングなでしこ」や「リトルなでしこ」という愛称がある。今回のチームに「○○なでしこ」と愛称を付けるならどのような名前を付けるか?

「○○なでしこ」でいいんじゃないですか(笑)。U−19にも良い選手がいるのは間違いない。彼女たちに「なでしこジャパンになりたくない」なんて選手は一人もいないと思うので、そういう意味でも「チャレンジなでしこ」ではないですが、そういう意味合いを持ってやってもらいたいと思います。

――日程がタイトだが、ターンオーバー制も考えているのか?

 理想的にはそういうようにできればベストだと思います。ただ、集まってみて実際にチームとしての並びを考えながらやっていった時にできればいいなと思います。できるだけの資質は持っていると思ってエントリーしていますが、実際には第1戦、第2戦と代えてやれればとは思っています。

――U−19の女子が大会を控えているので今回は選ばれなかったが、年明けのリオ五輪予選までに呼んでみたいという考えはあるのか?

 日程的に難しいのもありますし、U−19は予選という厳しい戦いがありますから、そこでのジャッジができると思います。その状況の中でリオ五輪予選のメンバーに加わるかというのが決まってくると思います。今回はU−19でそういった経験ができない分、そこの層が厚くなるという意味ではこのメンバーで、というところはあります。もちろん力的にはこのメンバーに入れるだけの選手がU−19の中にも2〜3人はいるんじゃないかなと思っています。その2〜3人は言いませんけれどね(笑)。

ベースは攻守にアクションするサッカー

――厳しい大会スケジュールで北朝鮮、韓国、中国と対戦するが、それぞれ対戦相手の印象を聞かせてほしい。

 第1戦目の北朝鮮については、前回(アジア大会)も1−3でわれわれが敗れていますので、簡単な試合じゃないと思っていますし、短い期間であってもこの試合に照準を合わせて、この試合をどう戦うかというのがその後の試合に大きく関わってくると思っています。本当に攻守に渡ってアグレッシブなチームです。

 韓国、中国にしても欧州でやっている選手たちがそう多くない。中国も開催国としてベストメンバーで(来るので)、そういう意味では分析的には楽ではあるんですけれども、実際に質は高いです。韓国においてもそうですし、W杯の経験の中から出来上がっている2チームです。その中でわれわれが新たな若い層を含めた構成で臨むということは簡単ではないのですが、チャレンジをするという意味では非常に良いタイミングであり、かつその次につながるということを確信を持ってやっていきたいと思います。単純に若いから、メンバーを変えたからといって、もし結果が出なかった場合の理由には代表ですからならないと思いますし、選手の士気を高めて準備をしていきたいと思っています。

――これだけ大幅にメンバーが変わっている。新しいなでしこのサッカーを探って行きたいのか? それとも今までのものを継承したサッカーをしたいのか? また、この中からリオに最低でも何人行ってほしいと考えているか?

 まず、見たとおりフィールドの中では初招集が2人だけです。村松選手も一緒にキャンプをしたことがありますし、実質的には柴田選手のみです。アジアで一緒に戦っているメンバーが実際にはこれだけ多いわけです。これだけ一緒に戦っているという経験は一つの強みでもあると考えています。この戦い方をベースにしつつ、相手もそうですが今回は非常に高温多湿という環境状況もあるので、システムや戦い方は変えていかないといけない。彼女たちが新たに、ということではなくて、ベースは攻守にアクションをするサッカーということで、チームとしてやっていこうとは思っています。

 最低でも3分の1は(リオ五輪のメンバーに)関わってもらいたいと思いますし、できれば多くの若い層の選手たちが入れればベストだと思いますが、そうなるということはやはり今回の結果につながると思うので期待は大ですし、僕自身、東アジアカップもしっかりとアプローチしていきたいと思います。

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