――ＴＢＳ野球解説者の槙原寛己です。イチロー選手が今度の大会に選ばれることはありますか？

小久保　ＭＬＢの見解があるので、今回は国内選手だけにメンバーを絞りました。この先ＭＬＢの動きも含めながら、もちろん調査もします。イチロー選手以外の選手、上原投手にしても青木選手にしても田中投手にしても、向こうの動きが分からない以上は動きようがないので、まずはそれを見てからです。

――テレビ朝日野球解説者の前田智徳です。小久保監督は、「４番は中田選手」と公表されていますが、柳田選手、筒香選手、何番を打ちたいか教えてください

柳田　１番を打ちたいです。

筒香　クリーンアップ、５番を打ちたいです。

小久保　柳田選手を「１番」かはまだ考えていないですが、昨年の秋（日米野球）は１番がハマりました。これからじっくり最後の２８選手の編成（を決める中）で考えたいと思います。

――今回メンバーの中に、広島の黒田投手が入っていますが、選んだ理由を聞かせください。

小久保　彼が最終的に２８人に必要かどうかというのは、これからまたしっかり考えます。しかし、彼はメジャーで成功したピッチャーです。もちろん、今年の成績的にも素晴らしいものを残しているのですが、それ以外の部分でもプラスアルファがあるんじゃないかと思っています。ただ、最終（選考）は１０月の頭なので、じっくり本人とも話しながら、身体の問題とかもあるので、その辺もしっかり考慮した上で考えたいと思います。

――最終的にメンバーを選ぶ上で、大事にしたい部分はどこですか？

小久保　一番は元気な選手です。２８人で戦っていく上で、体に不安を抱えている選手がいると、他の選手の負担になりますので、そういう点で最後、締切から（本番まで）の期間が１カ月以上あるのですが、その前にその選手の健康状態をチェックしたいなと思います。

――メンバーの中に西武・秋山選手の名前がありますが、選出の決め手、秋山選手の魅力を教えてください。

小久保　１３年に私が初めて監督になって、台湾に行った際も選んだメンバーです。もちろん、ずっと気にしていました。今年、バッティングフォームを少し変えて、非常に成長した選手の１人だと思います。日本の左の外野手はいい選手が多い印象ですね。（秋山選手も）その中の１人です。

――巨人・高木投手、ＤｅＮＡの山崎康投手のルーキー２人を選んでいますが、印象と期待するところを教えてください。

小久保　高木投手は、最近勝ち星には恵まれていませんが、２月のキャンプやオープン戦で見て、そこそこできるんじゃないかなという印象を持っていました。彼の独特なスライダーはありますが、コントロールがいいなという印象です。まだ１年目ですので、いろいろなところに神経を使いながら、これからペナントレースを戦えるだけの体力があるかが課題になるでしょう。そこをしっかり見ていきたいですね。

　山崎投手については、中畑（清、ＤｅＮＡ）監督が抑えで使ってみようと思われたところから、彼の活躍が来ていると思うので、彼自身の結果も素晴らしいのですが、選手を固定概念で見ないという点では非常に勉強になりました。

――西武の選手が１１人と多いですが、どういう経緯でそうなりましたか？

小久保　各球団から何人という発想はなかったですが、自分が見た中でレベルの高い選手が集まっていたので、結果的にそうなったということです。

――ベテラン選手に期待するところは？

小久保　最終選考ではないので、具体的に誰にどんなことを期待するとは言えないのですが、仮定の話で言うと、やはり経験が一番です。経験から自分の引き出しの多さを若い選手に伝えてもらいたい。あと、どっしりとした雰囲気がチームに必要になります。国際大会での１敗はただの１敗ではないと聞きますので、そういう時にも微動だにしないような、どしっとしたところを期待したいです。