ゼルダやドラクエ、FFの世界を体感せよ! 長剣を巧みに操る「西洋剣術」を習ってみた

井上こん

レッスン開始! 身長の70%もの長剣に手こずる

講師の横山先生 【写真:千葉こころ】

 今回参加させてもらったのは「ドイツ剣術」のクラス。このクラスでは重さ1〜1.5kg、長さ100cm超の長剣を使って基本の型や動きを身につけ、最終的にスパーリングまで行う。準備運動後、まず剣の握り方から学ぶ。

素振り40回の真っ最中。1kgといえど振り続けるのはなかなかきつい 【写真:千葉こころ】

筆者のお気に入りはこれ。「オックス」という型 【写真:千葉こころ】

 剣の感触に慣れてきたら、続けて型や基本の振り方、足の動きもつけての攻撃、さらに防御までさまざまなアプローチを学ぶ。型は全部で5種類あり、前後左右にくわえ頭上からの攻撃にもそなえたものまでさまざま。

「頭上で回転させるときは水平に!」 【写真:千葉こころ】

 ちなみにレッスンの中で使われる言葉は、前=フォア、うしろ=ツリュック、右=レヒツ、左=リンクス、といったように中世ドイツ語が元となっているため「フォア、フォア、レヒツ! リンクス、リンクス、ツリュック!」と先生の指示に初心者の筆者はうろたえるばかり。

結果、剣に振り回される 【写真:千葉こころ】

【写真:千葉こころ】

「足ばかり狙ってたら頭やられちゃいますよ!」

この首あて、意外と重い! 【写真:千葉こころ】

 レッスン終盤はお待ちかねのスパーリング。首あてやグローブなどの防具をつけ、1対1やグル―プ戦で剣を交える。ずっしりと重みのある防具類をつけただけで足元がふらふらとする。

さらに重いのがこのマスク。筆者、目が死んでいる 【写真:千葉こころ】

いざ! 【写真:千葉こころ】

先生いわく「実戦では型を意識しすぎない方がいいですよ。考えてる間に切られちゃいます(笑)」 【写真:千葉こころ】

鎧をまとって戦う西洋剣術のクラスも面白そうだ 【写真:千葉こころ】

 その重さゆえ、自然と剣を振り上げずに済む胴や足を狙ってばかりの筆者に先生がぽつり。「それでは頭をばっさりやられちゃいますよ」。筆者はこの日、少なくとも10回は死んだ……。

【写真:千葉こころ】

 今回は死んでばかりだったが、ゲームのキャラクターになったつもりで戦うのは楽しいものだ。修行を重ね、憧れのキャラの必殺技を身につけるのも夢ではない。

 RPG作品や西洋甲冑への憧れから始める人が多いという同団体。日本人だけでなく外国人の生徒も多く通う。この日、同じクラスに参加していたフィンランド出身の美女が剣を振りかざす姿はとても華麗で、まさに映画のワンシーンのようだった。

【写真:千葉こころ】

「スポーツ経験があれば感覚をつかみやすいですが、一方でクセが邪魔することも。逆に、スポーツをしていなかった人は一から学べるという面もあります」と講師の横山先生。中には大会を見学したのをきっかけに西洋剣術にのめり込み、国際大会で3位に輝いた女性もいるというから驚きだ。

 こうして1時間30分のレッスンはあっという間に終了。初めての騎士体験に興奮冷めやらず、次なるダンジョンを求め同団体をあとにした。
(取材協力:キャッスル・ティンタジェル、撮影:千葉こころ)

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著者プロフィール

1986年生まれのフリーライター。グルメ記事のほか、深海生物の食レポやドヤ街宿泊レポ、ローション運動会レポなど体当たり系を得意とする。Pouch、日刊SPA!、女子SPA!、マイナビなどのWEBメディアを中心に執筆。雑誌『散歩の達人』では飲食店の取材を担当。

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