サブちゃん愛馬、無敗3連勝で皐月賞へ! 「今度は歌う!」クラシック制覇も見えた

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皐月賞Vなら『まつり』を歌う!?

大喜びのサブちゃん「今度は歌います!」 【スポーツナビ】

 伏兵から一躍、皐月賞の有力候補へと名乗りを挙げたキタサンブラック。実はこの馬は、北島さん自らが惚れこんで購入したんだという。

「自分で北海道まで行ってね、実際に見て買った甲斐がありました。この馬はね、とにかく顔がいいんですよ。スターの顔をしている。目もいいし、頭も良かった。馬体も幅があるんだけど、太い感じはしない。ちょうど、芝で走る馬がほしいなぁと思っていたんですが、まさかここまで走ってくれるなんて」

 北島さんが言うには、清水久調教師は「距離が延びても平気。その分だけしまいの脚も良くなる」と話してくれているという。確かに東京での2戦と、このスプリングSを見ると、追えば追うほど味のあるタイプのようだ。と言うことは、距離が200メートル延びる皐月賞は当然問題ないし、2400メートルの日本ダービー(5月31日、東京競馬場)ではさらに能力を発揮できる――すなわち、北島さんの夢もどんどん膨らんでいく、ということになる。

「今度はもう歌っちゃうよ! 『まつり』なんていいねぇ。そうなると、歌の練習をしないとなぁ(笑)」

 1カ月後の4月19日、中山競馬場。宣言通り、紅白ではもう聞くことができなくなったサブちゃんの『まつり』は、高らかに歌い上げられるのだろうか。09年ダービーで北島さんはレース前に国歌斉唱を行ったが、レース後に愛馬の勝利を祝して1曲披露するとなれば、競馬界はもちろんスポーツ界においても前代未聞の出来事となるだろう。そんな壮大な夢物語も、キタサンブラックならあっさりと叶えてくれるのでは――そう思ってしまうほどの逸材だ。

データも後押し

データもキタサンブラックを後押ししている 【スポーツナビ】

 一方で、2000年代に入ってから、スプリングSの勝ち馬は皐月賞でも5勝しており(03年ネオユニヴァース、06年メイショウサムソン、09年アンライバルド、11年オルフェーヴル、13年ロゴタイプ)、04年ダイワメジャーも同レース3着から皐月賞Vを決めるなど、現在では最も本番に直結するトライアルレースとなっている。さらに、09年アンライバルドからは2年おきにスプリングS勝ち馬が皐月賞を制覇。そんなデータもキタサンブラックを後押ししている。

(取材・文:森永淳洋/スポーツナビ)

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