鼻の洗浄で爽快に風邪予防 第11回「ヨガ的浄化テクニック(1)」

村上華子

【坂本清】

“鼻は脳の入り口であり、意識の扉”

【Getty Images】

 2015年初めての記事は、新年を爽快にスタートするために、心と体を浄化するテクニック――「ジャラ・ネティ」という鼻の洗浄法をご紹介します。ジャラは「水」、ネティは「磨く」という意味を持つこのテクニックは、伝統的なヨガの教えにある「6つの浄化法(シャット・カルマ)」のうちの1つ。

 そもそも、このシャット・カルマシャット・カルマを行う目的は、体にある重要な6つの器官やシステムを浄化することで、全身に無駄なく、気(生気エネルギー)を流すためのもの。ヨガのポーズや呼吸法、瞑想の前に行うことで、より大きな効果を生み出します。
 ジャラ・ネティの行い方は、体液に近い温度のぬるま湯と塩を混ぜ、それを片鼻腔から流し入れ、反対の鼻腔から自然に流し出すもの。鼻腔を直接洗い流すことで、風邪などのウイルスや細菌の感染を防ぎ、鼻の粘膜を丈夫に保ちます。

 また、鼻腔が整うことでスムーズな呼吸を促すことにもつながります。アーユルヴェーダやヨガといったインド伝統医学では“鼻は脳の入り口であり、意識の扉”。だからこそ、ジャラ・ネティを行うことで“頭がい骨を清浄し、視覚を敏感に。肩より上の病を取り去る”効果があるとも言われています。

 とはいえ、塩とぬるま湯で鼻を洗浄する!? こう言うと、海で泳いだ時に、思わず鼻に水が入った瞬間の、ツーンとしたなんとも言えない痛みを思い浮かべ、顔をしかめる方も多くいらっしゃると思いますが……水の温度と、加える塩分の濃度が合えば(体液に近づけば)、痛みなく、すっきりと爽快な洗浄感を味わうことができます。特に風邪が流行る冬や、花粉が舞う春の時期は、1日1回、日常的なケアとして気軽に取り入れたいテクニックです。

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著者プロフィール

ヨガインストラクター、ライター。2004年にヨガを始め、綿本彰氏のスクールで指導者としてのトレーニングを積む。仲間とともに設立したヨガスタジオ「HAS YOGA(ハスヨガ)」などで指導を行うほか、ヨガコラムの執筆など多方面で活躍。ヨガを通じ、人々の幸せの輪が広がることを願っている。2012年12月に第一子を出産後は、自身の経験を踏まえながらマタニティヨガの普及にも情熱を注ぐ

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