1日の締めくくりに安眠スイッチをオン 第9回「ハタ呼吸」
【Getty Images】
“長息は長生き”
【Getty Images】
質の高い睡眠(休息)を得ることで、心の体のパフォーマンスを上げ、充実した1日を過ごしたい。これはきっと誰もが願うことだと思いますが、お休み前のひとステップに、ヨガの呼吸法は最適です。
“長息は長生き”という表現もあるように、ゆったりとした呼吸は、血流やリンパ、気の流れを促す健康促進効果の他にも、自律神経を整えることで、脳の活性化やストレスの軽減など、疲れた心と体を癒す、たくさんのメリットを与えてくれます。
少々マニアックなヨガの世界では、右鼻は「太陽の気道(ピンガラー)」で、体を温める気(活力)の通り道。反対に、左鼻は「月の気道(イダー)」で、体を冷やす気(落ち着き)が通る道と言われています。そして、左右の鼻から交互に呼吸することで、心と体の興奮と鎮静のバランス、陰陽を整える目的があります。
また、片鼻を交互に指で押さえる動作を伴うために、日ごろから「気が散りやすい」とお悩みの人でも、集中が深まりやすいテクニックのひとつ。日中の興奮を鎮め、安眠スイッチをオンにしてくれる「ハタ呼吸」をマスターして、2015年の新しい年の幕開け、人生の質まで変化させていきましょう!
Let's TRY「ハタ呼吸」
【坂本清】
(1)あぐらか正座、楽な姿勢で座る
※軽く下腹を締めながら下半身を安定させ、頭頂を天井に近づけるように背筋を伸ばす
(2)左手は膝の上。鼻を押さえる右手は、人差し指と中指を折り曲げ、顔の前に準備。ひとつ息を吐く
【坂本清】
【坂本清】
(6)親指で右鼻を押さえて、左鼻から息を吐く
※(3)〜(6)を1サイクルとして、心が落ち着くまで、5セットほど繰り返す。
(7)(左鼻から息を吐ききったら)両手を膝の上に。目を閉じたまま、5呼吸ほど自然な呼吸で余韻を味わう
【POINT】
初めのうちは、交互に片鼻を押さえるという手順にばかり意識が向かいがちですが、しっかりとお腹で呼吸のコントロール(腹式呼吸)をするのがポイント。肩の力を抜きながら、ゆったりとした呼吸が深まっていく過程を意識しましょう。そして呼吸法の〆、鼻から手を離し、自然な両鼻呼吸に戻した瞬間の、何ともいえない心地よさを十分に味わうのが醍醐味(だいごみ)。ぜひ、“呼吸を楽しむ”という感覚で実践してみましょう!
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ