箱根駅伝、激化必至のシード権争い 先手奪取が鉄則、5区も大きな鍵に
優勝争いと並ぶもうひとつの見どころ
し烈を極めるシード権争い。今大会はどんなドラマが見られるだろうか 【写真:日本スポーツプレス協会/アフロスポーツ】
また11月の全日本大学駅伝で上位に入った山梨学院大、東海大も、10位までに与えられる翌年のシード権入りが濃厚。10月の箱根駅伝予選会で首位通過の神奈川大も可能性に富む。各チームが「額面割れしない力を発揮する」という前提だが、今大会はこんな展望が予想される。
優勝争いとともに大きな注目を集める“シード権争い”。ここまでで8チーム、残り枠は2つだ。そこに10チームほどが殺到し、激しい争いが展開されそうだ。
各監督とも「昭和記念公園(予選会会場)行きはごめんだ」という。10月に一度、ピークを持っていく必要があり、疲労を残さないためにも夏合宿は早めに上がらねばならない。また、山対策が遅れる。そんな理由だが、「行きたくない」という最大の理由は「予選会落ち」という、恐怖だろう。
1区で中位につけエースにつなぐ
この枠に日本体育大、日本大、帝京大、大東文化大、国学院大、中央学院大などが殺到しそうだ。さらに上武大、順天堂大などが絡むことも予想される。各校の1〜2区を見ると、補欠登録の選手が起用の場合もあるが、2枚が強力というチームは皆無に近い。2区に強力選手を置いていても、1区が出遅れたら“宝の持ち腐れ”になる可能性だってある。
登録された1区選手は、チーム内で2〜4番手クラスの選手が多いのがこれらのチームの特徴だ。大東文化大は主力の市田宏(4年)が補欠登録。当日のエントリー変更で5区起用も考えられるが、1区なら2年連続で兄の孝(4年)と双子リレーとなり、優位に立ちそうだ。この他、日本体育大、中央学院大などが、流れに乗れるだけの力量を持つ選手を配置した。1区で中位につければ、2区で集団走やグループ走、いわば人の力を借りて走れる可能性もある。城西大の大エース・村山紘太(4年)が、この2区でどんな追い上げを見せるかも注目だ。