【ZERO1】弾丸ヤンキースが風林火山制覇=タッグ2冠王者として年越し決定

高木裕美

「誰も見たことのない領域目指す」

今年のプロレス大賞・最優秀タッグ賞を授賞した弾丸ヤンキース。風林火山タッグトーナメントを制し、急きょ決定したNWAタッグ王座の防衛にも成功。タッグ2冠王者としての年越しが決まった 【横田修平】

 ZERO1年内最終戦となる24日の東京・後楽園ホール大会では、真冬の祭典「風林火山タッグトーナメント2014」決勝戦で、田中将斗&杉浦貴組vs.大谷晋二郎&横山佳和組が激突。NWAインターコンチネンタルタッグ王座も賭けてのタイトルマッチとなったが、弾丸ヤンキースが圧倒的な強さを見せ付けて初優勝とV4を達成した。

 今年のプロレス大賞・最優秀タッグ賞を授賞するなど、ZERO1とプロレスリング・ノアの2団体を股にかけて活躍した弾丸ヤンキース。横山からの「決勝戦にベルトを賭けろ」という要求を受諾すると、その覚悟を確認するかのように、容赦なくエルボー、キック、チョップを打ち込み、田中のスーパーフライと杉浦のダイビングヘッドバットの波状攻撃を浴びせていく。横山もスパイラル式デスバレーボムであわやという場面を作り出すが、田中がスライディングDでチャンスごと粉砕。20分を超える激闘の末、杉浦がオリンピック予選スラムで横山をマットに沈めた。

 これでノアの「グローバル・タッグリーグ戦」に続き両団体のタッグ戦を制覇。さらにGHCタッグ王座とともにタッグ2冠王としての年越しを決めた田中と杉浦は、最高の1年を作り出してくれたパートナーに互いに感謝。1.10ノア後楽園大会では、今度はTMDKとのGHCタッグ戦が控えているが、「正月返上でトレーニングする。ずっと防衛し続けて、誰も見たことがない領域を目指す」と、まだまだ突っ走ることを誓った。

佐藤耕平&鈴木秀樹も牙城崩せず

世界ヘビー級王者・佐藤耕平、NWA UNヘビー級王者・鈴木秀樹のタッグでも弾丸ヤンキースの牙城は崩せなかった 【横田修平】

“絶滅危惧種タッグ”こと、佐藤耕平&鈴木秀樹組は準決勝で弾丸ヤンキースと対戦。11.24後楽園大会でのNWAインターコンチネンタルタッグ王座戦のリベンジを果たすべく、序盤から猛ラッシュをかけ、佐藤が杉浦に雪崩式ファルコンアロー、鈴木が田中にヨーロピアンエルボー、ダブルアームスープレックスなどを繰り出すも、田中が鈴木にスライディングD2連発をぶち込み、わずか5分足らずでフィニッシュ。世界ヘビー級王者&NWA UNヘビー級王者の力をもってしても、弾丸ヤンキースの牙城を崩すことはできなかった。

ZERO1サンタとして越中が参戦

ZERO1サンタ・MrX‘masとして越中詩郎が参戦。豪快なヒップアタックを連発した 【横田修平】

 X‘masスペシャル タッグマッチでは、ZERO1サンタ・MrX‘masとして越中詩郎が参戦。丸山敦&藤田峰雄と組んで、デーモン植田&KAMIKAZE&菅原拓也のブードゥー・マーダーズと対戦した。観客の大歓声を受けた越中は、豪快なヒップアタックを連発。丸山が菅原をバズソーキックで仕留めると、その場で菅原の持つインターナショナル&NWA2冠王座への挑戦を表明。菅原も、28日の香港大会でジェイソン・リー相手に王座防衛に成功すれば、1.1後楽園で受けると約束した。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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