一方、プロテニスプレイヤーとしての自身についても、まだまだ強くなる、と２７歳にして情熱はさらに燃え盛るばかりだ。

「生涯グランドスラムを獲得して、ランク１位にもなったことがあるからと言って、自分の目標が終わってしまったわけではないです。これからも成長を続けたいし、どんどんグランドスラムのタイトルを増やしていきたい。それに自分はまだ若いし、キャリアもまだ半分くらいといったところ。体が健康でさえあれば、もっと強くなっていけると信じています」

　今シーズンはケガを克服し全仏オープン２勝目、世界ランク２位になるなど復活を強く印象付けた１年となったシャラポワ。来シーズンのさらなる躍進を誓うとともに、イベントの最後には大好きな日本のファンに向けて「ジュニアのころから応援してもらい、とても大きな励みになっています。日本に滞在している間に観光もできたらなと思いますし、日本のみなさんにたくさんお会いしたいです」と、感謝の言葉を送った。

　なお、「シュガポワ」の売り上げの一部は、子どもたちの夢の実現を目的に設立されたMaria Sharapova Foundation（マリア・シャラポワ財団）に寄付されており、シャラポワは「故郷であるチェルノブイリのために何かできたらと思っています。病院やスポーツ施設、水の洗浄施設などを作れたらと思います」と話している。

（取材・文：森永淳洋／スポーツナビ）