日帰りで美しい紅葉が見たい! 「松原渓のスポーツ百景」

松原渓

紅葉ハイキングも楽しめる

落ち葉も美しい 【松原渓】

 この東沢大橋からから1.7km(徒歩約20分)の場所にある「美し森(うつくしもり)」は、周辺に八ヶ岳をはじめとした自然が豊かな土地柄もあって、ハイキングコースも豊富にある。紅葉スポットを狙って行くのもいいけれど、山道を散策しながら秋らしい風景を五感で味わうのもいい。オススメは「美し森〜天女山ハイキングコース」。ここは50年以上、山に登っている父が教えてくれたハイキングコースで、歩いてみると確かに素晴らしかった。

 ハイキングは最寄りの駐車場である「美し森駐車場」(清里駅から2.7km)からスタート。スタートから15分ほど歩いたところで、美し森の頂上に到着。あっさり登頂できるので、「あら、もう頂上!?」と、物足りなさを感じるかもしれない。

 でも、このコースの醍醐味(だいごみ)は“登る”ことではない。美し森は、日本百名山にも選ばれている八ヶ岳山系最高峰の赤岳(2,899m)の一部が孤立してできた標高1,542メートルの小高い丘になっていて、このコースは、折り返し地点の天女山(1,529m)までの間をつなぐ約6.5km。その間に、変化に富んだ地形や自然(紅葉)が楽しめるのだ。

 見どころは川俣川渓谷や、県立八ヶ岳牧場など。川俣川渓谷では、岩の上を歩いて小川を渡るような場所もあって、夏は川遊びもできそうだ。色づいた落ち葉が絵になっていて、ついカメラを構えたくなった。この辺りは「野鳥の宝庫」とも言われるそうで、小鳥のさえずりがそこかしこから聞こえてきた。みずみずしいシダが生い茂っているところもある。森を満たす新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込んでリフレッシュ!

清泉寮のソフトクリームは並んでも食べたい! 【松原渓】

 森を抜けると一気に景色が開けて、八ヶ岳牧場が眼前に広がった。牛たち(10月末まで放牧されているという)が草を食むのを眺めながらノンビリ歩く。八ヶ岳牧場の一部を開放してつくられた山梨県立まきば公園(2014年の営業:4月19日〜11月9日 9:00〜17:00 月曜及び祝日の翌日は休園)では、無料でポニーと触れ合うこともできるそうだ。

 本来なら、牧場の先に南アルプスの山々や八ヶ岳、秩父連峰、富士山まで見えるらしいのだけれど、この日は曇りで、景色は微妙……残念。山の天気は変わりやすいので、天気の良い日に運が良ければ見られるはず!

 牧場ゾーンを通過して、最後に険しい山道を登ると天女山の山頂に到着。ここからは折り返して再び美し森駐車場へと向かう。同じ風景でも、帰り道は違った見え方になるから不思議だ。写真を撮ったり、休憩したりと、ゆっくり歩いて約4時間ほどでコースを完歩できた。出発地点に戻ると、ほどよい疲れが身体を包んだ。

 周辺の立寄りスポットとしてぜひお薦めしたいのが、清泉寮(清里駅から2.3km)のソフトクリーム。新鮮なジャージー牛の生乳で作ったソフトクリーム(360円/税込)が名物で、行列ができるほど有名だ。これを食べないで帰るわけにはいかない!ということで、私も並んで至福の瞬間を味わった。新鮮な空気と大地で育った牛乳の味を感じさせる、「これが本物の味かぁ!?」とウットリ。清里駅周辺には日帰り温泉も点在しているので、車で来た際は温泉で温まって帰りたい。

都内でオススメの紅葉スポット

昭和記念公園のイチョウは11月上旬が見頃 【松原渓】

 もう1つ、都内でオススメの紅葉スポットが「国営昭和記念公園」(東京都立昭島市)。東京ドーム約40個分という広さの敷地の中で、イチョウ、モミジ、サクラ、イイギリ、ケヤキ、メタセコイヤなどが、11月上旬〜12月上旬にかけて見頃を迎える。特に奇麗なのがイチョウ。園内の紅葉を見ながら歩くだけでも、良い運動になりそう。入場料はかかるけれど(※)、色づく木の種類と本数も多く、スケールは圧倒的だ。

【松原渓】

 昭和記念公園は小さいころから大好きなスポットで、父とよく自転車でサイクリングをしに行った。小学生のころは、サッカーの大会でよく遠征に行っていた思い出の公園でもある。園内にはアスレチックや洞窟、巨大遊具などもあるので、ファミリーにもおすすめ。レンタサイクルもあるし、ボートもあるので、紅葉の楽しみ方もさまざまだ。

※入場料(すべて税込):大人410円/小人80円/65歳以上は210円/団体割引あり

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著者プロフィール

サッカー番組のアシスタントMCを経て、現在はBSフジにて『INAC TV』オフィシャルキャスターを務める。2008年より、スポーツライターとしての活動もスタート。日テレ・ベレーザの下部組織であるメニーナのセレクションを受けたことがある。『キャプテン翼』の原作者である高橋陽一先生が監督を務める女子芸能人フットサルチーム「南葛シューターズ」にて現在もプレー。父親の影響で、幼少時から登山、クロスカントリー、サイクリングなど、アウトドア体験が豊富。「Yahoo!ニュース個人」(http://bylines.news.yahoo.co.jp/matsubarakei/)でも連載中

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