グリップを変えるだけで激変!? ゴルフ上達に不可欠な要素とは

東邦出版

【Getty Images】

 たくさんの本や雑誌を読んで、何発もボールを打って、練習に練習を重ねたのに、いっこうに上達しない。お金も時間もかかるし、もうゴルフはやめてしまおう……。あなたはそんなふうに思ったことはありませんか?

 しかし、そこでめげてしまっては非常にもったいない! 本や雑誌の内容でうまくなれなかったのだとしたら、それは単にスタート地点が間違っていただけだからです。ある点を改めて、正しいスタート地点に立ってゴルフをすれば、驚くほど上達できるはず。

 その改める点とは……「グリップ」です。「グリップがよくなればゴルフが劇的に変わる」こう話す方がいます。プロキャディの先駆者であり、数々のゴルファーを救ってきたゴルフドクターの松吉信さんです。今回はその松吉さんにゴルフの上達に必要不可欠な要素を教えてもらいました。

松山英樹もタイガー・ウッズも気にしている?

「ゴルフのスイングは9割がグリップで決まる」と言っても過言ではありません。なぜなら、ゴルフはクラブでボールを打つスポーツであり、そのクラブとの唯一のコネクションがグリップ(手)だからです。そこがしっくりこなければ、その後のスイングもいびつな動き(形)になり、当然うまく打てません。逆に言えば、グリップさえ正しく握れていれば、その後の動きはおのずとよくなり、スムーズなスイングからナイスショットが生まれるわけです。

 これはアマチュアだけでなく、プロも含めた全ゴルファーに言えること。今年、米国のPGAツアーで初優勝を果たした松山英樹選手や、ゴルフ界の英雄タイガー・ウッズ選手(米国)など、トップで活躍するプロでさえ、グリップをかなり気にかけます。

 一例を挙げると、今年のマスターズで優勝し、ツアー屈指の飛ばし屋であるバッバ・ワトソン選手(米国)は、グリップを装着する際に両面テープを何重にも巻き、もはや野球のバットのグリップのような極太グリップにしています。しかも右手側は10枚、左手側は12枚巻いて、左右で太さを変えているのです。それが、彼にとって居心地のいいグリップであり、それでこそ350ヤードも飛ばすショットができるのです。

現在のグリップの握り方は?

【イラスト:アカハナドラゴン】

 では、どのようなグリップがベストなのか? このような質問が飛んできそうですね。正直に言えば、「これがベスト・グリップです!」と言える形はありません。人それぞれ、手の大きさ、形、握力、どれも異なるからです。先にお話ししたワトソン選手がいい例でしょう。

 あえて言うならば、「あなたにとって居心地のいい握り方」が答えになります。ちまたでは“オーバーラッピング・グリップ”や“インターロッキング・グリップ”が主流になっていますが、最初に教わるのがこの形だからでしょう。ですが、どちらの握り方で握ってもしっくりこない人はいます。私の生徒さんにも、この2つの握り方では右手がうまく使えずにいたので、ある握り方を試してみました。すると、それまで飛距離が210ヤード程度だったドライバーで、コンスタントに250ヤードを飛ばすようになりました。

 どんな握り方に変えたのか。それは“テンフィンガー・グリップ”です。左手は通常どおり、親指の腹をクラブに添えてグリップします。その親指を右手で包み込むように握りますが、右手の小指は左手の人差し指に乗せたり、絡ませたりせず、グリップにあてがいます。

【イラスト:アカハナドラゴン】

 私はこの握り方は、日本人に最適な握り方だと考えています。今の握り方でしっくりこない人は、ぜひ試してみてください。

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著者プロフィール

サッカーや野球、ゴルフ、テニス、ラグビーなどのスポーツ本、競馬や宝くじのギャンブル本を中心に、文芸、脳トレ、音楽、芸能……幅広いジャンルの単行本を出版。最近の売れ筋商品に『エディー・ジョーンズの日本ラグビー改造戦記』や『高校球児に伝えたい!プロでも間違うバッテリーの基本』など。

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