「日本代表の自覚を植え付けられたら」 鹿取義隆15U代表監督インタビュー
侍ジャパン15U代表を率いる鹿取監督が、15UW杯への意気込みなどを語った 【(c)2013 SAMURAI JAPAN】
初出場となる今大会への意気込みや国際大会で勝ち上がるために必要なことなどを、大会を目前に控えた鹿取義隆監督に聞いた。(取材日:7月26日)
『原点』だと思ってやってもらえれば
「勝って喜んで、負けて悔しがって、最終的に良いチームになっていきたい」と話す鹿取監督。全員野球で世界一奪取を狙う 【(c)2013 SAMURAI JAPAN】
みんな代表に選ばれたという自覚が見えて、今日までしっかり練習をやってきたなという動きでしたね。今回は、20人中15人がピッチャーなので、全員が投げて守って試合に出て、戦っていきたいと考えています。
――鹿取監督自身は、中学生世代で代表監督を務めるのは、「15Uアジアチャレンジマッチ」に続き今回が2度目ですが、15UとしてのW杯出場は、日本にとっても初めてとなります。あらためて、15Uの監督に就任した思いを聞かせてください。
私自身の経験で、生かせることがあれば、どんどんチーム作りに生かしていきたいと思っています。ただ、選手たちにとっては、まだここは通過点です。このあとも、18U、21Uなど、もっと“上”があります。その時に今回の経験を生かせるようになってほしいと思うんです。この経験をどれだけ次のステージで生かせるかどうか。チームの仲間たちに、自分の経験を伝えて横に広げていけるかが大事だと考えています。だから、私もそんな選手に彼らがなれるように、自分の経験を生かした指導をしていきたいですね。
――この15Uの選手たちは、今後のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)や復活すれば五輪などでも活躍する世界が広がっていく可能性のある世代ですね。今大会に出場した選手たちが、日本野球の柱となって、育っていってくれることは楽しみでもあります。
とても楽しみですね。この場が、今後、自分が育っていく『原点』だと思ってやってもらえれば、選手たちはさらに伸びていくんじゃないかなと思います。
このあと、高校に入学しても、日本代表のプレーヤーとしての自覚を持って野球を続けていってもらいたいですし、そういうマインドを大会を通じて、植え付けていってもらえたらうれしいですね。
チーム全員で乗り越えていきたい
例えば、中南米の野球と比べても、選手1人ひとりの体型やスピードは、まったく違うわけです。それでも野球は、個ではなく、団体スポーツなので、みんなでまとまっていけば、すごく大きなものを動かすことができる。そこで勝てるスポーツなんです。だから、そういった部分は発揮していきたいですし、何より選手たちに、『国によって野球は違うんだ』ということを経験として分かってほしいという思いはありますね。勝って喜んで、負けて悔しがって、最終的に良いチームになっていきたいです。
――すでに各国ごとの戦術というのは、考えられたりしているのでしょうか?
それは、向こうに行ってからです。ケースバイケースで、やれることをやるだけ。そのための準備を選手たちもしてきていますし、私たちもこの強化合宿で、選手たちの特徴やクセを見極めて、試合に臨んでいきたいですね。
とにかくチーム全員で、全試合を乗り越えていきたい。そんな思いを持っています。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ