勝ち方を忘れてしまったベテラン・マッサ=赤井邦彦の「エフワン見聞録」第30回
競技前の「夜の営み」はご法度か否か
スポーツ選手とセックスと言えば、映画「ロッキー」では、老トレーナーが試合前のロッキーに「女は脚にくる」と忠告する場面があるそうだ(私は覚えていない)。また、モハメド・アリも「試合前にセックスをすると闘争本能が消える」と言っていたそうだ(直接聞いたことはない)から、昔からの避けては通れない話題なのかもしれない。
マッサが闘争心を失ってしまった真の要因とは……
では、なぜ彼はボッタスに負けるようなレースをせざるを得なかったか? それは彼がF1の世界で過ごしてきた時間の長さに関係があるのだろう。同じ世界で一定以上の時間を過ごすと、どうしても人間はその世界に対する興味を失っていく。F1における興味は勝つためのモチベーションに他ならない。その興味が薄れたら、とてもトップグループで遮二無二走り続けることは不可能だ。つまり、マッサはそろそろ次の人生を考えた方がいい時期に来ているのではないか、ということだ。勝てない戦いをするほど惨めなことはない。それはマッサが一番よく知っている。ゆえに、あえて彼にそろそろ次を考えては、と言ってあげたい。
ところで、マッサは長く一緒にいる奥さんとのセックスには、興味を失っていないのだろうか?
『AUTOSPORTweb』
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