メキシコ、6大会連続決勝T1回戦で敗退 殻は破れずも賞賛されるべきエレーラ監督
均衡を破り、監督もガッツポーズ
ネット上でも話題のエレーラ監督。苦悩続きだったチームを立て直した手腕は見事だった 【写真:ロイター/アフロ】
後半開始直後、メキシコが均衡を破る。ロングフィードを相手DFがクリアし、その浮き球をドス・サントスが胸トラップで収めて左足を一閃。ゴール右隅に突き刺さると、エレーラ監督はもはやおなじみとなった力強いガッツポーズで喜びを表現した。オランダはメンフィス・デパイを投入して布陣を4バックに変更。反撃に転じる。直後のCKからステファン・デ・フライが決定的なシュートを放ったものの、メキシコの守護神ギジェルモ・オチョアに反応され得点ならず。ブラジル戦で無失点の立役者となったオチョアはこの日も当たっており、74分にもロッベンのシュートをブロックするシーンがあった。
攻撃的な選手交代で流れをつかんだオランダ
さらに後半アディショナルタイム、終盤になっても切れ味を失わなかったロッベンのドリブルが、ついにメキシコ守備網のほころびを突くこととなる。右サイドからペナルティーエリア内に侵入して切り返すと、ラファエル・マルケスが足をかけてしまい、PKの判定に。これをフンテラールが沈め、オランダが劇的な大逆転勝利を飾った。
チームを立て直した手腕は見事
1994年のW杯米国大会から6大会連続で決勝トーナメント進出という偉業を成し遂げた一方、6大会連続で決勝トーナメント1回戦敗退と、いま一つ殻を破り切れずにいるのも事実で、今後はさらなるレベルアップが求められる。同国サッカー連盟はこれまでの実績を評価し、どうやらエレーラ監督を続投させる模様。次のW杯では、もう少し長い期間、大会にとどまり、さまざまな話題と素晴らしいプレーを提供してほしいものだ。