メキシコ、6大会連続決勝T1回戦で敗退 殻は破れずも賞賛されるべきエレーラ監督
大会に彩りを添えてくれる国
6大会連続で決勝T進出を果たすも、またも1回戦の壁を破れなかったメキシコ。終盤にオランダの猛攻を受け1−2と逆転負けを喫した 【写真:ロイター/アフロ】
今大会では得点や勝利の際に全身で喜びを表現するミゲル・エレーラ監督の動きがインターネット上で話題になったり、選手が宿泊するホテルにサポーターが大挙して押しかけ、選手や監督も入り混じってお祭り騒ぎをしたりと、何かにつけて注目の的に。相手GKがキックを蹴る際のサポーターの掛け声が性差別になるのではないかとFIFA(国際サッカー連盟)が調査を開始する騒動もあった。この件について説明しておくと、この掛け声はメキシコではおなじみのもので、サポーターたちが性差別を意識しながら発しているわけではない。FIFAもその点は理解しており、全く問題ナシという結論に至っている。
序盤は試合を完全にコントロール
この試合の序盤はその傾向が如実に表れ、メキシコがボールをキープし多彩な攻撃を仕掛けていった。特に効果的だったのは、左ウイングバックに入ったミゲル・ラジュンの突破。2分と5分にカットインからの鋭いミドルシュートを放つと、その後は再三にわたって縦方向に抜け出しクロスを供給するなど、縦横無尽の動きで左サイドを支配していく。2トップを組むオリベ・ペラルタとジオバニ・ドス・サントスのキープから2列目のアンドレス・グアルダードとエクトル・エレーラも果敢に前線に飛び出し、累積警告で出場停止となったホセ・バスケスに代わってアンカーで先発出場したカルロス・サルシードも意表を突くミドルシュートで相手GKを脅かすなど、完全に試合をコントロールする。